あなた「及川さん!!!おーいーかーわーさーんッ!!!!」
及川「...ん!?天ヶ瀬ちゃん!?」
意外と重量のある鞄を抱えながら走ったため、すぐ息が切れてしまう。
...もっと運動するべきだな...()
あなた「ッ...はぁ、やっと追い付いた...」
及川「どしたの!?」
あなた「花巻さんから、及川さんの病院に着いていってって...。あくまで花巻さんからのお願いなんで。及川さんの為じゃないんで」
及川「ふぅ~ん...。マッキーやるじゃん...」
あなた「なんか言いました?」
及川「ん、なんでもない。ありがとね~」
一人でぶつぶつ言ったあと、ニコッと笑う及川さん。
この笑顔が、女の子達を射止めてるんだろうな...。
ま、私も女なんですけど()
あなた「...あ、荷物、私が持ちますよ」
ぴょこぴょこ歩いている及川さんの手元を見て、少し慌てて言葉を発する。
及川「えー、ダメだよ!女の子でしょ?」
あなた「いつも重いもの持ったりしてるんで」
及川「いつかふぅふぅ言いながら持ってたの誰だっけ~?ってか盛大に捻った割にはあんまり痛くないから大丈夫だよ!」
あなた「う゛っ...。けど、怪我してる人には持たせらんないです。ほら!!」
及川「えっ、あっ!!!」
油断した及川さんの手から鞄を奪い、とっとと歩きだす。
及川「大丈夫だって!!天ヶ瀬ちゃん!?」
後ろで叫ぶ怪我人を無視し、鞄を持つ手に力を込めた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。