放課後__。
クラスメイト「天ヶ瀬さぁん、ちょっと、いい?」
私が帰る準備をしていると、何人かの女子が私に話しかけてきた。
いつも私を見てニヤニヤしているから、きっといじめの主犯だろう。
矢巾「あなたー、今日部活来れるかー...?って、どうしたの」
...バットタイミング。
秀が私の教室にやって来た。
あなた「あー、おけ。今日は来れるから。先行ってて。日誌書かないといけなくて」
矢巾「...ふーん。分かった」
秀はそう言うと、寄りかかっていた体を起こして体育館の方へ歩いていった。
良かった、危機回避かな...。
あなた「...で。私は貴女達に着いていけば良いんでしょ?」
クラスメイト「ッチ...偉そうな女」
まだ何か言いたげだったけれど、顎をくいっとドアの方に向けたので、私は大人しくそれに従う事にした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!