第42話

看病2
14,804
2021/03/21 10:11
私は悪夢を見た。
両親が亡くなるあの日の悪夢を。
夢だって分かってても、涙は止まらなかった。
その幼い小さな手で、私は自分の涙を拭いながら、運ばれていく両親を見ていた。
(なまえ)
あなた
行かないで……一人になんてしないでよぉ……
泣いて苦しくなる呼吸の中で、必死に両親に言った。
???
_ちゃん__ちゃん?
何かが、私の泣きわめく声に混じって聞こえてくる。
???
あなたちゃんっ!!
はっきりと自分の名が大きく聞こえ、ハッと目を覚ます。
ヒロ
ヒロ
起きた…良かった
ホッと胸を撫で下ろすかのように、安堵した表情でそこに居る三人はこちらを見ていた。
シヴァ
シヴァ
大丈夫?悪夢見ちゃった?
シヴァさんはそう言って私のベッドに肘をつき、私の目元を拭う。
なおきり
なおきり
凄い魘されてたから心配したよ?
(なまえ)
あなた
…ごめんね
そう大丈夫と言うように、ヘラっと笑ってみせる。
笑った私に、三人は少し不安そうな顔をしたが、それ以上は何も聞いて来なかった。
ヒロ
ヒロ
頭、まだ痛い?
(なまえ)
あなた
うううん、最初より痛くないよ
ヒロ
ヒロ
良かったね
そう言ってヒロくんが私の頭を撫でる。
なおきり
なおきり
食欲、ある?
(なまえ)
あなた
んー…無いけど薬呑まなきゃだから…
そう言うと、ガチャっと音を立てて、シヴァさんが入ってきた。……いつの間に出ていったの?
シヴァ
シヴァ
お粥と水と薬だよー
そう言って私の勉強机の上にコトンっと置く。
(なまえ)
あなた
ありがと、シヴァさん
シヴァ
シヴァ
自分で食べれる…?
(なまえ)
あなた
私、そこまでだるくないから大丈夫だよ
そう言って少しベッドから身を乗り出し、勉強机の上の水をとる。
そして、水を引きよせようとした時、急に手の力が抜けてコップを落としてしまった。
なおきり
なおきり
!!
なお兄がこぼれる寸前でコップを受け止めてくれた。
(なまえ)
あなた
……
シヴァ
シヴァ
……ほら、言わんこっちゃない
少し呆れたかのように、シヴァさんが言った。
ヒロ
ヒロ
ちょっと危なっかしいかな
あはは…と苦笑いするヒロくん。
(なまえ)
あなた
すみません……
なおきり
なおきり
はい、食べさせましょー
土鍋を開けだすなお兄。
(なまえ)
あなた
え、そんな悪…
言いかけた時、三人に全否定される。
シヴァ
シヴァ
病人さんは安静にしてようね
ヒロ
ヒロ
こぼしちゃう方が返ってダメだからね
なおきり
なおきり
拒否権は無いよ
(なまえ)
あなた
はーい……
返事をしても、まだ不貞腐れている私を見て、私の目の前にスプーンを突き出しているヒロくんが言った。
ヒロ
ヒロ
病人さんは甘やかされてるくらいが丁度いいの
(なまえ)
あなた
むぅ…
私の変な返事を聞いて、シヴァさんとなお兄が笑う。
……私、毎日の様に甘やかされてません……?
そんな言葉をお粥と一緒に呑み込んだ。
✄------キリトリ------✄
閲覧ありがとうございました✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
rinrin
rinrin
冒頭ですぐに暗くする私の悪い癖が出ました…
rinrin
rinrin
皆さん、ありがとうございます!!
rinrin
rinrin
遂に表示される順位まで来たぁ…✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
rinrin
rinrin
これからも頑張るので、よろしくお願いします!(((お出かけ編もね
rinrin
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いつも❤、💬ありがとうございます!
rinrin
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⭐もいつの間にか100越えててびっくりしました…⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
rinrin
rinrin
じゃあ、バイバイ!(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪

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