第52話

平然を装って。
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2021/04/17 07:18
ある、月曜日の事だった。
放課後、部活の無かった彩寧ちゃんと私は、昇降口へと向かっていた。
教師も生徒も部活か下校で出払っている中、私と彩寧ちゃんはさっきまで教室の清掃をしていた。
別に違反の罰…では無く、急ぎの用がある人の代わりに親切心でやっていただけだった。
(なまえ)
あなた
ごめんね彩寧ちゃん、手伝わせちゃって
廊下を歩きながら、彩寧ちゃんに謝る。
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
全然いいよ!一人じゃ大変だっただろうしね
彩寧ちゃんは、私が一人で掃除を代わってあげているのを見かねて、手伝ってくれたのだ。
それから、少し話をしながら歩いていると、ふと名前を呼ばれた。
女子高生
あなたの名字さん
(なまえ)
あなた
はい、なんです………
私が振り返るのと同時に、バシャッっと水がかかる音がした。
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
あなたちゃんっ!!
彩寧ちゃんが慌てて私を呼ぶ声と、水がポタポタと滴る音が、廊下に響く。
………………冷たい。
前を見ると、もう私に水をかけた人は居なかった。
でも、水が完全に私にかかる前、少し見えた顔は、私に掃除を代わってくれないかと頼んできた人だった。
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
あなたちゃん平気?!
青ざめた顔で、彩寧ちゃんが言ってくる。それに対し、私は笑顔で言う。
(なまえ)
あなた
うん、大丈夫だよ…彩寧ちゃんは水、かかってない?
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
うん、私は大丈夫だけど…あなたちゃんが…
これが夏服ではなく、冬服でよかった。
(なまえ)
あなた
ごめん、彩寧ちゃん…教室に戻って私のジャージ取ってきてくれないかな…
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
うん、分かった…雑巾も取ってくるね
(なまえ)
あなた
ありがと…
私が動いたら、他の所も濡らしてしまう為、私は動かないでいた。
その後、彩寧ちゃんは走って戻ってきてくれた。流石陸上部……そんな事言ってる場合じゃ無いけど
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
はいっ、あなたちゃん
そう言って彩寧ちゃんは私のジャージと、タオルを差し出してくれた。
(なまえ)
あなた
ありがとう、彩寧ちゃん
そう言って私がタオルで水を拭き取っている間、彩寧ちゃんは辺りに飛び散った水を拭いてくれた。
ジャージを来た後、私も拭くのを手伝った。教師は会議か部活で、幸い何もバレなかった。
________。
帰り道、彩寧ちゃんは随分と機嫌が悪かった。
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
あれ、絶対わざとだよね?!
結構な大声で、私に水をかけた人の悪口を言ってくる。
(なまえ)
あなた
そうだね……
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
しかもあの人、掃除代わってあげた人でしょ?!
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
仕組まれたって思うとムカつく!
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
あなたちゃんの親切心返せ!!
よっぽどムカついているのか、いつもより少し口の悪い彩寧ちゃんは、私の家に着くまで、ずっと愚痴を言っていた。
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
じゃあね、あなたちゃん、また何かあったら嫌だから、明日は一緒に行こうね?
_櫻木@さくらぎ__ 彩寧@あやね_
櫻木さくらぎ 彩寧あやね
行く時間とかは、後でメールするから!
(なまえ)
あなた
うん、ありがと!じゃあね、彩寧ちゃん
そう言って手を振り、私は家に入った。
彩寧ちゃんの前では、平気なフリをしたけど、こんな事されるのは初めてで、気が動転したし、少し怖かった。
もう彩寧ちゃんには心配をかけてしまったけど、からぴちみんなには心配をかける訳には行かない。
出来れば、みんなに余計な心配はかけさせたくない。
だから_______
心配をかけないように…気付かれないように…みんなの前では、平然を装っていようかな。
✄------キリトリ------✄
閲覧ありがとうございました✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
rinrin
rinrin
暗い話を読みたいかどうかのアンケートで、「読みたい!」という項目の方が多かったので、暗い話を書かせていただきます。
rinrin
rinrin
今回の話はまだ、暗い要素はあまりありませんが、これから進むにつれて暗くなります……
rinrin
rinrin
話の詳細は、説明致しません。
rinrin
rinrin
物語を読んで、読み取って欲しいと思います。
rinrin
rinrin
私が暗い話を書きたいと思い始めた動機ですが、
rinrin
rinrin
なんか小説書くの下手になった気がして、書きやすい話書いたら小説書く感覚戻るかなーって思っただけです。
rinrin
rinrin
日常物のネタが出てこないから…って言うのも三割ぐらいありますけどね( ̄▽ ̄;)
rinrin
rinrin
まだちょっと暗い話続くと思うので、よろしくお願いいたします。
rinrin
rinrin
❤、⭐、💬ありがとうございます!
rinrin
rinrin
じゃあ、バイバイヾ(。・v・。)

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