✄------「高校」もふ視点------✄
俺はどぬくさんと一緒にマイクラをしていた。
ふと時計を見ると、もう6時。
外を見れば、真っ暗で雨が土砂降り。
そしてふと思う。
どぬくさんも外の土砂降りに気付いたらしく、そう言った。
傘を持っていなくて、帰って来れていないのか。はたまた用事があるだけなのか。
そうどぬくさんに言われて、俺はすぐ側に置いていたスマホを即座にとった。
そして、あなたちゃんの連絡先を探す。
あなたちゃんの連絡先を押して、すぐに電話をかけた。
自分でも、なぜそんなに早く行動することができたのか分からない。
あなたちゃんに電話をかけると、ワンコール目で電話がとられた。
そうあなたちゃんの声が聞こえた。
周りに誰もいないのか、電話の向こうには彼女の声と雨が地面に打ち付けている音しか聞こえなかった。
そう言うと彼女は
そう聞いてきた。
そう聞くと、彼女の声がワントーン下がり、
と言った。
そう言うと彼女は少し焦ったように
と言ってきた。
そんなこと、言ってられないだろう。
そのままだと、帰ることさえ出来ないのに。人に迷惑をかけたくないのかな。そう思った。
そう言ってきた彼女に、半分押し切るように迎えに行くと言った。このまま言ったとしても、ずっと彼女は言葉を濁すだけだと思ったから。
彼女は最後まで、本当に言いたいことを隠すかのような返事をしていた。
それから、どぬくさんも一緒に行くと言ったので、一緒に迎えに行くことにした。
俺は、彼女がどれくらい立ち往生していたのか心配で、速めに行くことにした。
自分と彼女の分の傘を持って玄関を出る。
普通に歩いて25分程の片道を、ものの10分程で歩くことが出来た。
何故だろう、ここまで急ぐことなんてないのに。
高校の門に入ると、昇降口の入口付近でたっている彼女を見つけた。
それから彼女は俺達に気づいたのか、〈パァァッ〉と顔を明るくして、こちらを見た。
俺は無意識に手を振る。それから、今よりも少し速め...いや、小走りで彼女のところに行った。
それから、俺達は彼女を挟む形で並んで帰った。なんだこの配置...。
帰る途中、どぬくさんが彼女に余計な事を言ったことは、恥ずかしいから内緒にしておこうかな__。
✄------キリトリ------✄
閲覧ありがとうございました✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。