第82話

番外編【七夕】
10,804
2021/07/07 08:44
七月七日。
学校から帰ると、みんながリビングに居た。
なんかあったっけ…?


なんて思いながら鞄を部屋に置いて戻ってくる。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
あなたちゃんおかえりー
じゃっぴに挨拶を返すでも無く、後ろの笹の方が気になった。
(なまえ)
あなた
何、それ
少し引き気味に聞いてみる。
たっつん
たっつん
何って七夕用の笹やけど
(なまえ)
あなた
あ、今日七夕だっけ
のあ
のあ
忘れてたんですか?!
そう言われて、あはは……っと苦い笑いを返す。
みんながリビングのテーブルにむかっているのは、短冊を書いているからだと今更気付く。
どぬく
どぬく
はいどーぞ
どぬくさんが私に短冊と鉛筆を手渡す。
よく見ると、全員メンバーカラーの短冊だった。
みんなが座っているローテーブルの周りに、私も座って短冊を書こうとする。
でも、いざ何を願いたいと聞かれても何も思い浮かばない。
ゆあん
ゆあん
あなたちゃん凄いしかめっ面w
(なまえ)
あなた
何もお願いがない……
ローテーブルに突っ伏して、短冊と睨めっこ。
願いがあっても、自分の努力で叶えるものだと、全て排除しきってしまう。
うり
うり
そんなに深く考えなくていいじゃん
もふ
もふ
ほら、じゃっぴなんてもう宣言だよ
そう言って指差された短冊を見る。
カラフルピーチの目標が書かれていて、じゃっぴらしいな。と笑ってしまった。
「どうせ願うなら、」そう思いながら鉛筆を走らせる。
願い事を短冊に書いて、バッと立ち上がる。
書いたはいいものの、少し恥ずかしい。
みんなが短冊を飾っているすぐ側に、自分の短冊を飾る。
シヴァ
シヴァ
嬉しいこと書いてくれるね
そう言って、シヴァさんは私の頭を撫でながら、今飾った短冊をまじまじと見る。
えと
えと
うわー…それにすればよかったー…
横に短冊を飾りながら、えとさんが悔しそうに言った。
それから、みんなが短冊を飾り終えて、夕ご飯を食べた。
夕飯を食べ終えて、私は縁側に座った。
小雨の降る、暗い空を眺める。
るな
るな
あなたちゃん、そこ濡れない?
ローテーブルの食器を片付けようとしていたるなちゃんにそう言われるも、「大丈夫」と返した。
なおきり
なおきり
七夕なのに雨ですねー…
「よいしょっ」と言ってなお兄が私の横に座る。
(なまえ)
あなた
織姫と彦星が会えなくなっちゃうね
ヒロ
ヒロ
願い事、叶えて貰えないかもね
そう言いながら隣に座るヒロくんを見る。
(なまえ)
あなた
そんな悲しい事ある?
私がそう言うと、ヒロくんが声を出して笑った。






それからみんなが部屋に戻っても、私はずっと縁側に居た。
足を垂らして手を後ろにつき、笹に掛かっているみんなの短冊を眺める。
それからふと、庭に視線を戻すと、雨が止んでいた。
私は雨の止んだ空を見上げてから、部屋に少し浮かれ気味で戻った。
(なまえ)
あなた
願い事、叶うといいな
そう言いながら、リビングのドアを開けた。
「みんなと一緒に居られますように」
そう書かれた短冊の色は、私の好きなミント色。













✄------キリトリ------✄
閲覧ありがとうございました✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
rinrin
rinrin
七夕ですね🎋🌌✨
rinrin
rinrin
願い事も欲しい物もなくて欲が無いと言われました作者です←
rinrin
rinrin
落書き行きまぁす
rinrin
rinrin
たっつんさんと
rinrin
rinrin
七夕のあさんです
rinrin
rinrin
のあさんが色塗らなかったらほんとに誰か分からなかった……
rinrin
rinrin
髪型のせいもあるけど頑張らなければ……
rinrin
rinrin
♥、⭐、💬、フォローありがとうございます\( *´꒳`*)/
rinrin
rinrin
亀更新でごめんなさい(;-ω-)
rinrin
rinrin
じゃあ、ヾ(*ˊᗜˋ*)バイバイ

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