第84話

嫌々
10,412
2021/07/14 07:42
のあさんが私に「歌ってみたをしましょう」と言ってきた日のこと。
上機嫌なのあさんに手を引かれて三階に連れていかれている。
(なまえ)
あなた
のあさん…?これどこ行こうとしてる…?
のあさんは前を向いたまま答える。
のあ
のあ
機材室ですよ?
(なまえ)
あなた
機材室って一階じゃなかったっけ
のあ
のあ
撮影が被った時用に二部屋あるんですよ
ほんっと何個部屋あるのこの家……!
それから、三階左の部屋に入る。
一階にある機材室と全く同じで、錯覚を起こしてしまいそう。
のあ
のあ
何がいいですか?
そう言ってまとめてある四つの紙束を机の上に広げる。
(なまえ)
あなた
全部知ってるから…どれでも大丈夫
ボカロしかない歌詞をペラペラとめくる。
のあ
のあ
じゃあ、一番歌いやすいこれにしましょうか
そう言って私がその中で一番好きな曲の歌詞を手に取る。
のあ
のあ
あなたちゃん声高いので原キーでいいですね
そう言ってのあさんは機材をいじる。
(なまえ)
あなた
急に心配になってきた……
のあ
のあ
何回か練習するので大丈夫ですよ
のあさんがマイクを調節してくれる。
のあ
のあ
はい、どうぞ
のあさんはそう言ってヘッドホンを渡してくれる。
のあ
のあ
試しに声出してみてください
そう言われ、自分のマイクに向かって声を出す。
(なまえ)
あなた
あー……あ
作業中はただマイクに向かって歌っていただけだった為、ヘッドホンを通して聞こえてくる自分の声が少し居心地が悪い。
のあ
のあ
大丈夫そうです?
(なまえ)
あなた
なんとか……
そう言うと、のあさんが笑う。
のあ
のあ
練習してたら慣れますよ
のあ
のあ
音楽かけますね
そう言って、のあさんがまた機材をいじる。
のあ
のあ
(歌っていいですよ)
のあさんが口パクで私に言ってくる。
(なまえ)
あなた
頑張る……
そう言ってから少しすると、歌詞の出だしに差し掛かった。
静かに息を吸って、歌い出す。
のあさんの反応を見るのが怖くて、歌詞と目の前のマイクを見つめながら歌う。
ヘッドホンを通すと自分はこんな声なんだな…とか、ここはこう歌った方がいいんだろうな…とか。
色んなことを考えながら、一通り歌い終える。
静かにヘッドホンを外すと、のあさんが飛び付いてきた。
のあ
のあ
めっちゃ上手じゃないですか!!
のあ
のあ
え、私いります?
(なまえ)
あなた
一人でやらせるつもり…?嫌だよ…?
のあ
のあ
もっと自信持ってくださいよっ!
(なまえ)
あなた
でも一人嫌だぁ……
頑なに「嫌」と言い続けると、今度はちゃんと受け入れてくれた。
それから何度か練習して、本番にいった。
編集はのあさんがするそうで、そのままパソコンを持っていかれた。
(なまえ)
あなた
確認したかった……
翌日、のあさんの仕事は早いもので、もう歌ってみたが公開されていた。
コメント欄を暫く読んではいたものの、小っ恥ずかしくて途中でリタイアしてしまった。







✄------キリトリ------✄
閲覧ありがとうございました✿゚❀.(*´▽`*)❀.゚✿
rinrin
rinrin
どうしよう…「高嶺の魔女。」に神経使いすぎた……
rinrin
rinrin
「高嶺の魔女。」読んだ人なら分かって貰えるかな…と思うんですが
rinrin
rinrin
強い×茶髪猫耳×丁寧な言葉遣い×花
rinrin
rinrin
って最強じゃありませんか……?
rinrin
rinrin
(自画自賛駄作者)
rinrin
rinrin
今回は新作(?)小説「高嶺の魔女。」関連のイラストです
rinrin
rinrin
まぁもうイラスト部屋で公開しちゃったんですが←
rinrin
rinrin
魔法使いver.のヒロさんです
rinrin
rinrin
グレー塗り楽しい。
rinrin
rinrin
でもやっぱ横顔苦手……
rinrin
rinrin
あと杖も苦手←
rinrin
rinrin
苦手が多すぎます……
rinrin
rinrin
最近は依頼の下描き量産してるんであんまりイラスト持って来れないかもしれないです💦
rinrin
rinrin
じゃあ、(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪

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