第18話

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2020/04/30 17:30
不死川実弥
不死川実弥
な、永くないって…お前ッッ…!!
氷城ひょうじょう あなた
……生まれつき、でした。
不死川実弥
不死川実弥
…!!
氷城ひょうじょう あなた
医師に……
「貴女は18まで持つかどうか…」
って。小さい頃、言われました。
不死川実弥
不死川実弥
……お前、確か今……
氷城ひょうじょう あなた
……17、です。
不死川実弥
不死川実弥
ッッ……
氷城ひょうじょう あなた
…この病。不思議な事に、死が近付くと症状が軽くなっていくらしいんです。
氷城ひょうじょう あなた
今は、少し全身が痛む程度。
……本当に、少し。
……師範は。









───……泣いていた。
ポロポロ、ポロポロと……涙を流して。

私の両肩に、手を着く。
不死川実弥
不死川実弥
……なァ…。氷城、それッッ……嘘だよなぁ…?
何で…言ってくれなかったんだよォ……
不死川実弥
不死川実弥
……やめろ……お前、までッッ……ポロポロ
氷城ひょうじょう あなた
っ……ポロポロ
「は……18まで生きられない…?」




「う、嘘だよなぁッッ…!? 冗談だろッッ…?!」




「何で…何で、兄ちゃんに言ってくれなかったんだッッ……!!」
不死川実弥
不死川実弥
俺が、何とかしてやるからァッッ…俺が……お前の師範である俺がッッ……ポロポロ
「大丈夫だ、あなたッッ…。お前のお兄ちゃんである俺が…絶対ッッ……なんとか、してやる…ポロポロ」
氷城ひょうじょう あなた
…うっ……ぁ……ポロポロ
……本当に、師範は。

私の兄に……良く、似ている。


発言、行動まで……そっくり過ぎて。
氷城ひょうじょう あなた
実弥さんッッ……私……。
……死にたく、ないよぉッッ…ポロポロ
不死川実弥
不死川実弥
っ…!! あなたッッ……ポロポロ
お互い、抱きしめ合って。

止むことのない……涙を流す。
……あくまでも、優しく。

私の身体を…傷付けないように、だろうか。


優しく、実弥さんは……抱きしめてくれた。




















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