「え…それって、
LIKE?」
しん、と静まり返る船長室に響いた私の声に、キャプテンの米神が一線浮き出たのがわかった。
「バラしてやろうか」
「わーー!!いやーん!!ウソウソ!!冗談です!!」
愛刀を手にしたキャプテンにストップをかける。
「で、どうなんだ」
「キャプテンがそういう風に聞いてくるの、なんか可愛いわね」
「お前…、本当に…!」
「ギャー!!ごめんなさい!
でも、ほんとに、いいの?
私で…//」
色恋沙汰など、戦場に身を置いていた私には久々で、思わず赤面した顔を隠すと、キャプテンに剥がされてしまった。
「なんだ?満更でもなさそうだな?」
「うるさいうるさーい!キャプテンイケメンなんだからしょうがないでしょ!」
「"キャプテン"じゃねえ名前で呼べ」
「!……ロー、」
いいんだな?と再度不安そうに聞いてくるローが可愛いくて、フフッと笑ったら睨まれた。
「もう、子供じゃないのよ?焦らさないで
愛してるわ、ロー」
「ああ、俺も、愛してる」
交わしたキスは
ローのイメージとはかけ離れた優しすぎるキスだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。