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2021/02/18

第15話

移動先は、白



錬金術は等価交換。
どんな時でもどんな状況下でも、それはただ唯一の真実。
それはこちらの世界に来ても変わらない。
だから向こうでは珍しい空間術に使う鉱石が、こちらにあったのを見つけ試しに錬成してみたら大成功だったというわけである。



しかし、



「…移転先ミスったなぁ…」



「お前何者だよい」


移転先はパイナップルの様な頭をしたオジさんの真上だったのだ。
あ、パイナップル。なんて思ってたらこのオジさんの上に見事に落ちてドスンである。



「俺が気配に気付かないなんてタダもんじゃねえ、悪魔の実の能力者か…?」


「しっかし随分美人な、ねーちゃんだな!どう?今晩オレと…」


「バカなこと言ってんじゃないよサッチ、この子は俺が貰う」


「いや、あの、だから…」


最初はパイナップルおじさんだけだったのに大きな海賊団なのか、ワラワラと人が出てきてあっという間に騒ぎになってしまった。

どうしよう、もう帰ってしまおうか…
いや、でもペンギンに無闇矢鱈に錬金術使うなって言われたし…

そんなことを考えてた時だった。




「あーーーー!!あなた!!」



「んん?……エース!!?」


大きな声で名前が呼ばれたと思えば、いつか島で会ったエースだった。



「うわー!久しぶりだなーー!!あなたー!!」


「う、うん?久しぶりだね!エース!………エース?エースがいるって事は…ペンギンが言ってた、天下の白ひげ海賊団…?!!?」



やっべーー!!すごいところに移転してきちゃった…!!!と慌てていた。



「おい、エース。そいつと知り合いかい?」


「おう、マルコ。あなたは前に俺が迷惑かけちまったんだ、悪い奴じゃねーよ。」


「エース…!(うるうる」


「へえ、じゃあ詳しく知ってんだな、教えなよい。」


「おう!名前はあなた・エルリックで、俺より年上で…!」


どーーーん!と自信満々に私を紹介するエースだったが、そういえばあんまり知らなかったとばかりに徐々に尻すぼみになっていく。



「…えっと…」


「知らねえんじゃねーかよい。」


「ゴメンナサイ」


「いいわ、エース。私から自己紹介する。
あなた・エルリック。現在、ハート海賊団所属で、24歳。悪魔の実の能力者ではないわ。ちょっとした実験をしてて此処に飛ばされたの、でも敵意はないわ。信じて欲しい。」


両手を上げて敵意の無さを示すと、どうやら信じてくれたようで拷問などされる事はなかった。
よかった…



「こんな美人なあなたちゃんがまさか同業者とはねー」


「あーー!!サッチやめろあなたに触んな!!」


「ん?なんだいなんだい?末っ子はお姉ちゃん取られて悲しいのかい?」


「違わい!!!」


あれから食堂に通され(帰る隙を失った)、白ひげの隊長達に囲まれながら食事をする。
サッチさんとイゾウさんにいじられているエースは、前に聞いた弟がいるようには見えないくらい末っ子感を出していた。



「へえ?じゃあなにかい?あなたちゃんに惚れちまったのかい?」


「ハァア!?///」


「えっなんだその反応…!
まじか!?まじなのか!?!」


「うるせぇえええサッチー!!」



大所帯だとこんな賑やかなんだなって思いながら食事していたが、やはりマルコさんだけは未だ私を警戒しているようで、ずっとこちらを見続けている。



「おい、あなたって言ったな。
悪魔の実じゃないならどうやって此処に飛べた?」


「(まぁその質問来るって分かってたけど)
私不思議な術が使えるんです。って言ったら信じてくれます?」


「内容によるな」


「まぁでも証人はいますよ?ねぇ、エース」


「えっ!?なに?!」


食事も終えたことで、マルコさんに錬金術を理解して貰おうと、みんなを連れて食堂を出た。



「まぁ説明するより先に見てもらった方がわかりやすいと思うので、軽いのからいきますね」



そう言ってその辺にあった壊してもよさそうな箱を貰い、いつもの如く手袋を付けてぱっちん!と指を鳴らす。



ドォン!!


「「!!!?!」」



「へえー!これで軽いのかー!あなたはやっぱすげーな!!」


純粋に驚いて楽しそうにしてくれたのはエースだけで、他のみんなは呆気に取られたようだった。



「まぁ、このように錬金術の基本原則は、等価交換。何かを得るためには相応の対価が必要で、等価交換の法則です。それに基づいて「理解」「分解」「再構築」の理論で成り立ってるの。物質の構成を理解し、それを分解し、新たな形で再構築するというものかな。まぁ実際そんな簡単なもんじゃないんだけど、大体おおまかな原理やらはこんな感じですね。
一定量のものからは一定量のものしか産出できません。
今のはこの手袋を媒介として術を発動させたんです。」



「ほう…じゃあ俺たちがその手袋で同じ様にやってもその術は発動すんのかい?」



やはり大半の人には理解出来なかったようで、唯一理解して質問してきたのはマルコさんだけだった。



「いいえそれは無理でしょうね。
なぜならこれは異世界から来た私だけの術ですから。」



みんなの前で暴露した割には然程反応が無く、理由を聞いてみればグランドラインだから、とかなんとなくそんな感じはしてたとかの返事が返ってきて、やっぱり大物は違うんだななんて思ったりした(違



「これで警戒は解けましたかね?」



「まぁそうだな、後はオヤジに…!」



マルコさんと話していて、突然私の背後を見てマルコさんな言葉を切らせた。
なんだろうと後ろを振り向く暇も無く、背後から回った腕に引き寄せられ抱きしめられた。



「なんだまだ白ひげに見せてなかったのか?
じゃあこの子は俺が貰う!」



「え?」


「てめっ、



赤髪!!!!」