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第22話

おわり
徐々に近づく先輩の足音。


戻らなきゃ。


早くー…


「あ…」


私の横に先輩は現れた。


「あれぇ、あなたじゃん。

何してんの。」


「っ、」


私は泣きながら先輩を見上げた。


「あー…」


ため息混じりにニヤッと笑い、私を見下す遥斗先輩。


こんな先輩…知らない。


「もしかして、今の聞いちゃった?」


コクっと頷く。


「あぁ、そう。

いい子に下駄箱で待ってればよかったのに。

バカだね、お前。」


“お前”


遥斗先輩はもう、私の名前を呼びはしない。


「そんなに睨むなよ。

所詮、騙される方が悪いんだから。」


「そ、んな…っ」


冷たい言葉。


こんなに涙が出てくるのは、私はまだ、先輩を好きで…


今のこの状況が信じられなくて…


「先輩はっ…

告白してくれた時から、遊びのつもりで…?」


「あ?

まぁそうだな。」


っ…


また涙が出そうなのを堪えていると、先輩は優しく笑った。


いつもの笑顔。


「んなわけないでしょ、冗談だよ。

最初は…好きだった。」


「!」


そっか…


先輩も、ちゃんと最初は…


私はもう、それだけ聞ければ十ぶ…


「…とでも言って欲しかったの?」


ニコッと笑った先輩の口から出たその言葉。


「…え?」


なに…


「最初好きだったかどうか聞いてどうしたいワケ?

安心したいの?

ちゃんと恋愛してたんだって?」


…全部言う通り。


何も言い返せない。


「くだらないね。」


やめて。


「だから遊ばれたんだよ。」


もう言わないで。


「誰が…」


その笑顔で…


その優しい顔で言わないで…


私の中の遥斗先輩を崩さないで…


「誰がお前なんか本気にするかよ。」


「っ」


私はその場にへたり込んだ。


下を向いて、静かに涙を流すだけ。


なにも出来ない。


何も言えない。


胸が痛い。


どうしてっ…