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第16話

本当は?
「あの…なんですか…?」


誰だろう、私なにかしちゃったのかな?


そんなことを考えながら、恐る恐る聞いた。


「あなたちゃんだよね?

あんたでしょ、遥斗に近づいて媚び売って、付きまとってんの。」


「…え?」


媚びを売る?


付きまとう…?


なんのこと…?


確かに私は遥斗先輩と付き合ってるけど…


「やめてくんない?

人の彼氏にちょっかい出すの。」


「え。」


人の彼氏…?


「あの…遥斗先輩は…私の彼氏…ですけど…」


「何言ってんの?」


「半年前くらいに…告白されて…それで…」


「変な妄想してんじゃないわよ!

遥斗は私と付き合ってんの!

4年生の時から!」


「え…」


どういうこと…?


4年生から…?


それって…


私に告白したときには…もうこの先輩と…?


「でもっ…

告白してくれたのは遥斗先輩の方でっ…

デートも何回もしてますし…!」


私は頑張って対抗した。


正直、内心焦っていた。


頭が混乱して上手く状況を掴めなかった。


「とにかく、もう遥斗に近づかないでよね!」


「…っ」


私は何も言えなかった。


黙っていると、入口の方から声がした。


「ちょ、何してんの!」


女の先輩越しに覗くと、そこにいたのは遥斗先輩だった。


「はる…」


「由里!」


私が“遥斗先輩”と言おうとした同時に、遥斗先輩は私ではない名前を呼んだ。


「もー、遥斗、どういうことなの!?

この子、遥斗と付き合ってるとか言うんだけど!」


「由里、落ち着けって。」


由里、というのはその女の先輩だった。


「先輩…」


先輩が来てくれたら…私の話が本当だって証明してくれるはず…


「ねぇ、どうなの?」


「あー…」


“付き合ってるよ”


私はその言葉を待った。


“俺が好きなのはあなただよ”


そう言って欲しかった。


“付きまとってんのはあなたじゃなくてお前の方だろ”


そんなふうに言ってくれたら安心できた。


なのに、


先輩の口から出た言葉は…


「だから、由里の思ってる通りだよ、安心しろ。」


だった。