『ガラッ』
"おはよう"
なんて心地の悪い挨拶をした先生が入ってくる。
コイツもそうだ。
見て無ぬふりをする天才。
クソ教師。
俺は、床に寝転んだままクソを睨む。
"なんだお前、寝てないではやく起きなさい"
少し引き気味の先生。
お前は馬鹿か。
床で寝るやつなんているわけない。
いじめ?
世ではこれをいじめと言うのか?
馬鹿馬鹿しい。
俺はただ、遊んだあげてるんだ。
みんなの玩具になってるだけ。
俺だけに飛び交う視線。
クラスのみんなの視線が、俺に突き刺さる。
俺は1人1人睨んだ後、立ち上がった。
かっこ悪いだろ?
高校生にもなっていじめ?
馬鹿がやる事だ。
クラス全員が俺の敵。
学校も敵。
世の中も敵。
俺は自分の席までゆっくり歩き乱雑に座る。
放課後〜〜〜
俺は1人で、電車に揺られている。
携帯をいじってると通知がくる。
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杏月。
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なんか、普通に会話出来てるのが怖い。
自分が学校とは別の人物になったみたいで。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。