第15話

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2018/12/21 02:05
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
ただいま



ドアの開くガチャンって音。



永瀬くんの声。



近づく足音。


このリビングのドアを開けられるまでに、覚悟を決めなきゃいけない。




そう思っているのと正反対にリビングのドアがガチャと音を立てる。
(なまえ)
あなた
お、おかえり………寒かった?な、なにか飲む?
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
お、おん………じゃあお茶入れてくれん?
(なまえ)
あなた
わ、かった………
ぎこちなさすぎる会話を少ししてキッチンに行って、お茶を入れる。


そして私の分のココアも入れる。


そのコップをテーブルに置いて、2人で向き合った。



永瀬くんが先に「あのさ」と口を開きかけたのを「えっ、ちょ、待って」って言って止める。


これは2人に非があるとしても確実に私の悪さの割合が多い。


だから…………自分から言わなきゃいけないと思った。
(なまえ)
あなた
………あ、のね
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
おん
(なまえ)
あなた
まず、ごめん。ワガママ言って、嫌味言って、八つ当たりして。


それから………今日ね、スタジオにいたでしょ?あれ、萌瑛ちゃんが背中押してくれて。撮影を体験して、永瀬くんの苦労を知りなさいってことだった
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
そうやったん?
(なまえ)
あなた
最初慣れたらすごく楽しかった。でも服をどう魅せるかが一番大事で。楽しむだけじゃ生き抜けない世界だって知った。
(なまえ)
あなた
永瀬くんは…………その苦労を毎日してるんだね。本当に………ごめん………




許してもらえないかもしれない。



別れるかもしれない。って。


すごく怖かったけど、気持ちは伝えられた。



もう、これで終わりならそれでも仕方ない。


だから…………
(なまえ)
あなた
…………廉、だいすき




今、私の一番の気持ちを伝えた。





永瀬くんは少し固まって、それからバッグを漁る。



取り出したのは…………



綺麗なスノードームだった。
(なまえ)
あなた
綺麗だね……………
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
これ、早堀さんにあげたくて。作った。
(なまえ)
あなた
作ったの!?
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
わがまま言われてるんも八つ当たりなんも分かったよ。

それでも事実構ってあげられとらんかったから………今日。クリスマスイブの分の仕事も終わらして、で山田くんに教わって作ったんよ。
(なまえ)
あなた
え……………



永瀬くんはそう言って、スノードー厶を私に渡す。
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
俺もごめんな。構ってやれとらんで。でもイブは一緒にいられるから。
(なまえ)
あなた
うん!



永瀬くんはニコッと笑って私を抱きしめた。








優しくて暖かいハグだった。
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
あなた、あと俺は大好きやないで



ビクッとした私を面白そうに見て、








「愛しとるんよ」




と永瀬くんは頭コツンをした。
(なまえ)
あなた
え?/////
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
愛しとるよ
(なまえ)
あなた
ば、バカ!/////






私はこの日から少しだけでも







素直になろうと思った。
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永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
あなた、やっと廉って呼んでくれたな
(なまえ)
あなた
え、あ、あれはあの
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
これからは廉って呼んでな?俺もあなたって呼ぶし
(なまえ)
あなた
やだ
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
じゃあハグもキスも回数減っちゃうかもな~
(なまえ)
あなた
え!永瀬くんそ、れは/////
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
ん?なんて?ニヤ
(なまえ)
あなた
……………廉
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
ニコッ
(なまえ)
あなた
…………くん
永瀬廉(ナガセレン)
永瀬廉(ナガセレン)
くん付け?
廉はこの日から少しSになり(今までもちょっとSだったけど磨きがかかり)



この後私は「廉」って呼べるまで離して貰えませんでした☆

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