まりなちゃんの言葉に私たち3人は固まる。
【うっわまりな&なるみ最低】
【ほらビッチー!早くキスしろーwww】
【ビッチに拒否権ないね】
【まりなるサイコー!!!行け行けー!www】
【やっべ面白くなってきた】
【あなたちゃん負けるな!がんばれー!】
荒れ出すネットを見ながら2人は高笑いする。
廉はニカッと笑ってそっぽを向く。
私は廉の言葉に真っ直ぐ海ちゃんに向かって行った。
私はクルリと反対方向を向き、廉の頬を手で包む。
そして、口元をギリギリ近づけた。
外から見たらキスしてるような体勢。
小声でそう言ってニカッと笑い返すと、まりなちゃんがわなわな震えていた。
ガチャンと2人が建物を出たあと、私はすぐさま2人の拘束を解く。
廉は拘束を解くとすぐに私を抱きしめた。
廉の匂いと暖かい温もりに包まれる。
【ヒューヒュー!お熱いねぇ】
【ビッチどころか超純粋じゃん】
【廉いい人選んだね】
【早堀あなた反対過激派やったけど惚れたわ】
【それな】
スクリーンの過激派はほぼ消えていて、その代わりみんな賛成派になっていた。
そんなことを言いながら建物を出た。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。