あの事件の日から…
私と山田くんはこの学校の英雄だとして、世間にも大きく取り上げられた。
本当は世間にバラすのは良くないと考えていたが、いっそ全部を世間にバラして〝闇の悪魔〟の行動を知った方がいいと考えたから。
私達が苦笑をするのも無理がない。
元々顔がイケメンな山田くんは学校でも有名だったが、『イケメンで英雄』という事で世間では騒がれている。
そして、現在私達がいる小山家のリビングではテレビをつけた途端に
『山田くんは学校でも有名なんですか?』
『はい!とっってもカッコいいんです!』
と言うような会話を、リピーターと生徒の間で行われていた。
そして、私も有名となった
『背中に羽を隠していたという少女の情報が入りました!』
なんて事を言われていた。
インターネットでは
“背中に羽とかいいなー!”
“空飛びたいー!!!”
などなど…。
当初、私か気にしていた事を世間の人達は認めてくれていた
あ、ヤバいと思った時にはもう遅い
山田くんの前で、ツーっと涙を流してしまった
そう、私は今日から言葉通りに羽を伸ばして生活をする
最初は魔法の事など、秘密がバレた時は焦った
けど、山田くんで良かったのかもしれない
同じ秘密を持っていて、一緒に戦ってくれる仲間がいる、山田くんがいる
私が危ない時に叫んで止めようとしてくれる、真菜花のような人もいる
私はこれから何があっても、人が傷つかない事に魔法を使いたいと思った
私達は契約を結んだ
それは…
何があっても二人の力で乗り越えていく事
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。