予想通りの皇子様からのキス…
これが物語の中なら、
皇子様のキスで私は目覚めなきゃいけないのだが…。
あなたは目を覚ますのが怖かった。
唇が一旦離れたかと思ったが、
また温かいものが唇をゆっくりと、
塞いでいく。
はいはい、ここで目を覚さないと、
物語も終わらないんでしょ?
私はゆっくりと目を開けようと頑張るのだが、なかなか目が開けられなかった。
誰か私の目に接着剤でもつけたのだろうか。
目を開けようと頑張るが、瞼が重たくてなかなか開かなかった。
いや、今起きるから、
これ以上はもう夢でも堪忍して〜。
恥ずかしすぎる。
あ、でも夢なら、
いつも言えない事思い切り言うのもありかな。
ダメだ、口も思う様に動かない。
もう煮るなり焼くなり好きにしてくれ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!