おそらく生徒会室の前だと思われる扉の前に着くと、中から声が聞こえた。
暫くすると、ドアが勢いよくバァン!と開いて、中から女の子と緑パーカーくんが出てきた。
私は、ドアから2人が飛び出してきたことにもびっくりしたが、それよりも女の子がエミちゃんにそっくりだったことの方が驚いた。
そっくり、いや、全く同じと言っても過言ではない。栗色のふわふわした髪の毛を短めにしていて、白がかった綺麗な瞳。
この学校のスカートを穿いている。
女の子は耳まで真っ赤にしたあと、どこかへ走って行ってしまった。
こんな所にいるわけないもんな、も心の中で自己解決し、生徒会室へ入ると、緑パーカーくんがシャオちゃんに話しかけていた。
たくさんの人が一斉にわぁわぁ喋ってくる。
話が落ち着いて、次に見えたのは書類の山。
協力したからか、あの山は15分でなくなった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。