第17話

稲荷崎with宮侑
2,667
2019/04/22 02:32
宮侑side
昼休み、李零が来てから明らかに先輩の様子がおかしなったけど気のせいだと思ってたら、先輩が急にトイレに行くとか言い出したから流石に3年の教室にいるのも気が引けて、戻ることにした。
宮侑
これは、李零のせいやな
「なんでそうなるん?」
宮侑
明らかに李零来てからおかしなったやろ
「嫉妬やないの?」
宮侑
嫉妬?
「せや、私と侑が仲ようしてんのが気に入らんねんな」
宮侑
だと嬉しいんやけどなぁ
「侑はほんまにあの先輩のことが好きなんやね。」
宮侑
好きや。大好きや。
「言う相手間違っとんねん」
宮侑
せやなぁいつか言わなあかんな
「でもてっきりあの人北さんの彼女やと思ってたわ〜」
俺も同じこと思ってた。でも、なんか2人は家族みたいな感じなんかなって最近思ってたんやけど…
「油断してると取られるんちゃうか?」
宮侑
そんなんわかってるわ
教室について先輩とのトーク画面を開く
‘‘伊織さんの弁当楽しみにしてる’’
そう送って画面を閉じた直後にスマホが鳴った。
「侑メッセきてる」
水樹伊織
マネの子に頼めばええんやないか?
はぁぁぁ??
「えらい勘違いしとるな」
宮侑
やっぱ李零のせいやろこれ。俺につきまとうから
「しゃあないやんそうでもせえへんと治の視界に入らないんやから。」
宮侑
直接治に行けばいいやろ!?
「それができたら苦労してへんわ!」
とりあえず、メッセ返さないと
“なんでや?”
水樹伊織
あの子といい感じやん侑
ほらやっぱりこれは李零のせいや。
流石の俺も(短気)ムカついて、既読無視した。
宮侑
これ、絶対李零のせいやからな?!まじで、ふざけんなや!
「私に当たらんといてよ、あとで説明すればええ話やんか」
宮侑
お前お気楽やな
宮治
ツムー次化学なんやけど…
宮侑
おーサム。俺持ってないで?あ、李零持ってるんやないの?
「も、持ってる」
宮侑
貸してやってや
宮治
おー助かるわありがと李零
宮侑
宮侑
何照れとんねん
「うっさい黙れ。」
午後の授業終わったらダッシュで3年の教室行って、捕まえなあかんな。
チャイムと同時に教室を抜け出し階段を駆け上がる。北さんのクラスの前に伊織さんがいるのを見つけた。
宮侑
ちょっと来て
北さんの許可を得て、伊織さんを連れて行く。あーほんまにこの人のことになると余裕なくなるわ。
非常階段に腰を下ろすと遠慮がちに伊織さんも座った。横顔が窓から差し込む太陽に照らされて、キラキラと輝く。
この人、可愛すぎるやろ。

プリ小説オーディオドラマ