山口side
ツッキーが水樹さんを連れていって俺は1人でご飯を食べていた。
水樹さんはツッキーを月島って呼ぶし、他の男子も呼び捨てなのに俺だけ山口くんって呼ぶ
こんな俺にも変わらない態度で接してくれる水樹さんをいつのまにか気になっていた。
告白…したほうがいいのかな…
ツッキーと水樹さんが戻ってきて、席に座る
いつもの水樹さんじゃない。ツッキーはずっと黙ってるし…
気まずいまま昼休みが終わり、放課後
探りを入れるようにツッキーに聞いてみたけど
と一言返ってきただけだった
言い終わるとパタパタと谷地さんは走っていってしまった
なんだろう?
伊織side
あれ、谷地さんと山口くん?
さっき月島に言われた言葉が頭の中で繰り返された
みんなが山口くんのいいところに気づいてくれるのはとても嬉しいことだけど…
好きになっていいなんて言ってないよ(←誰)
谷地さんと付き合うのかな…
家に帰ってもなにも手につかない
はぁ
盛大にため息をついてベットに入った
山口side
部活が終わってツッキーを呼ぶ
幸い、谷地さんは器具室にいたから声は聞こえなかったみたいだ
体育館をでて、桜が散った木を眺めながら、失礼ながらも考えていたのは水樹さんのことだった
会いたいなぁ
全く予想してなかった言葉で固まってしまった。
まくし立てて谷地さんは走っていってしまった
告白なんて、初めてされた。
谷地さんに、明日返事をしなきゃ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!