次の日、伊織さんにお礼を言って家に帰る
学校へ行く準備をして深呼吸をして学校へ向かう
治side
李零side
みんなに明るく挨拶をして階段を上る
3階について廊下を歩いていくと前から宮兄弟が歩いてきた
昨日の侑からのラインを見ると治はもしかしたら…
なんて勝手に舞い上がってると宮兄弟との距離が3メートルに近づいていた
パッと顔を上げて声をかけると横をすっと治が抜けていった
…え?
慌てて振り返ると治は教室に入っていった。侑は私の前で立ち止まって治を見届けていた
侑に背中を押されて教室に入る
涙が溢れてきて、俯いて立ち止まってしまった。
はぁ、とため息をつきながらもみんなに見えないように覆ってくれる侑はなんだかんだ優しいけど伊織さんに悪い気がして離れた
自分の席についてぼーっとしてたら気づけば放課後で教室には私いがい誰もいなかった
あと10分で部活が始まる
あああ、部活行きたくない…
でも行かないと…
そう吐き捨てると侑は教室を出て行った。
侑の言う通りだよ…
体育館に入ると北さんに一通り心配されてから怒られた。
急いでボトルを持って水道へ向かう
前から治が歩いてきてたけど
俯いて走って横を通り過ぎた
治side
朝、李零の挨拶を無視したのは絶対ダメだった
でも、嫌われてるかもって思ったらちゃんと李零の顔見れなかった
ってこんなの言い訳か
李零が珍しくギリギリに部活に来て焦ったようにボトルを持って走っていた
部活中にあんなに慌ててる李零は見たことない。危なっかしいな
え?
今絶対、気づいてたよね…
人のこと言える立場じゃないけど、無視キツ…
謝ったほうがいいよね…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。