第25話

嫌いな自分❁*.
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2018/02/04 08:09
綾川 乃音
綾川 乃音
いいんじゃない?
私はそう言う。

もし、ここで私が作りたい!なんて言えば私はこの気持ちに名前をつけることになる。

そう、私はまた逃げた。


私はまだまだ弱い。弱すぎる。
永原 隼人
永原 隼人
隼人は何も言わない。

そんな隼人の顔が見れず下を向く。

今の私…すごく嫌だ。


すごく…嫌い。
西園寺 麻美
西園寺 麻美
なら明日!楽しみにしておいてね!
隼人の腕を掴みそう言う麻美ちゃん。

私も麻美ちゃんの様にまっすぐならな…
夏目 夜斗
夏目 夜斗
乃音ちゃん。
なら俺の分作ってきてくれるかな?
何も言わない私にそう声をかけてくれたのは
夜斗だった。
夏目 夜斗
夏目 夜斗
俺は乃音ちゃんの弁当好きだから
綾川 乃音
綾川 乃音
ありがとう夜斗
夜斗は優しい。

落ち込んでる私を見兼ねてそう声をかけてくれる。

ありがとう。夜斗。
綾川 乃音
綾川 乃音
わぁ!私、先生に呼ばれてるんだった!
じゃあね!
その場に居たたまれなくなった私は
そんな言い訳を言ってその場から離れる。

私はもう…隼人とは一緒に居られない。
永原 隼人
永原 隼人
乃音…
隼人が私の名を呼んだのすら私には…

_____聞こえなかった_____
 



はぁ…

あのことが会って数日が経つ。

お昼は隼人達とは食べていない。

でも、麻美ちゃんは行ってるみたい。


いつも2つのお弁当を抱え、お昼になると
軽い足取りで空き教室に向かってる。


そんな麻美ちゃんの顔は本当に真剣に恋をしている女の子だった。


尚更行けないよ…

隼人にもあの日以来声をかけられていないし
やっぱり私より麻美ちゃんだよね…


少し寂しさを覚えつつも今日は学食へ向かう。

お弁当を家に忘れてきてしまったのだ。
綾川 乃音
綾川 乃音
今日はついてない…
オムライスを頼み、1人ボーッと学食で食べていると

「隣…いいかな?」


聞き覚えのある声がすぐ近くでした。
綾川 乃音
綾川 乃音
夜斗?
そこには夜斗が居た。

今日は夜斗も学食みたいだ。
綾川 乃音
綾川 乃音
隼人と食べないんだ
考えたくもないのに頭に浮かぶのは今頃2人でお昼を食べている隼人と麻美ちゃんの姿。
夏目 夜斗
夏目 夜斗
俺、なんか除け者みたいで
逃げてきた
夜斗はラーメンを啜りながらそう言う。
夏目 夜斗
夏目 夜斗
ねぇ乃音ちゃん。
綾川 乃音
綾川 乃音
ん?
夏目 夜斗
夏目 夜斗
隼人のこと…好きでしょ
綾川 乃音
綾川 乃音
えっ…ゴホッゴホッ
思わぬ言葉につい喉を詰まらせる
夏目 夜斗
夏目 夜斗
分かりやすすぎ
そう言っていつもの笑顔でそう言う夜斗。

そんなに分かりやすいかな?
夏目 夜斗
夏目 夜斗
ならさ、このままじゃダメだよね
私はそんな夜斗の言葉がずっと頭に残っていた。

少し…話してみようかな…
綾川 乃音
綾川 乃音
そうだよね!
ありがとう夜斗!
私はそう夜斗に言った。

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