第26話

逃げた罰❁*.
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2018/02/04 22:34
その放課後。

夜斗から聞き出した情報によると隼人は放課後もずっと空き教室に居ると。


女子に遭遇するのがめんどくさいからって…

引きこもりか!


私は空き教室の前に来たものの、気まづさで
なかなか扉が開けられずにいた。


今更どんな顔して…
西園寺 麻美
西園寺 麻美
あれ?
乃音ちゃん?
綾川 乃音
綾川 乃音
あ…麻美ちゃん。
そんなことばかり考えてウヨウヨしていると
麻美ちゃんに遭遇した。

空き教室に何の用だろう?
隼人かな?
西園寺 麻美
西園寺 麻美
今、隼人様は寝てるよ?
隼人様に用があるなら後の方が…
綾川 乃音
綾川 乃音
そ、そうなんだ…
麻美ちゃんと隼人…

何だか恋人同士みたい…

やっぱり2人は…
西園寺 麻美
西園寺 麻美
あと、私隼人様とお付き合いしてるの
乃音ちゃん…不安だから隼人様には近づかないでほしいの…
やっぱり…2人は付き合ってるんだ。

そうだよね…逃げたのは私だもん。

それに誰が誰と付き合おうが私には関係ない。
口出しできることじゃない。
それに麻美ちゃんも隼人も好きだから。

2人のことを応援しなきゃだめなんだ。
綾川 乃音
綾川 乃音
うん…
分かった
胸が今までで1番痛い。

苦しいし泣いてしまいそう。
綾川 乃音
綾川 乃音
あ!じゃぁいいの。
ごめんね
私はその場から早く逃げ出したくて
駆け足で教室に戻る。

幸い、教室には誰も居なかった。

思いっきり泣ける。
綾川 乃音
綾川 乃音
うっ…
私も…私も好きなのにっ…
夏目 夜斗
夏目 夜斗
乃音…ちゃん?
あぁ…声が大きかったのか
夜斗が来た。

まだ…帰ってなかったんだ
綾川 乃音
綾川 乃音
ごめ…ん
夏目 夜斗
夏目 夜斗
俺を頼れよ!
俺なら乃音ちゃんを泣かさない
今まで見たことのない夜斗の顔に
私はびっくりする。

夜斗の笑顔しか見てこなかった私は
真剣な顔の夜斗を見る。
私は、少しづつ
さっきのことについて夜斗に話した。
夏目 夜斗
夏目 夜斗
そっか…
今日はもう帰ろう
綾川 乃音
綾川 乃音
うん…
私はバックを持ち、夜斗と校舎を出る。

そんな私達の後ろ姿を見る人物に気づかないまま。

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