翔太side
『俺ちょっとトイレいってくるわ』
そう告げて席を離れてから
あなたは姿を消した。
あの時は樹を信じた
会社いったって
少し酔ってたし、
あぁ仕事はじめたのかななんて思ったけど
あなたは仕事してないはず
あまり外でないし。
そしてご飯の付き合いが悪くなった樹、
女ができたんじゃないのかなって噂。
もしかして、樹の家にあなたがいんのか?
そうだとしたら
それ以来、樹は明るくなった
仕事熱心になって
煙草やめて酒もやめて。
お前の家にあなたいんの?
なんて聞けたらなんて楽だろうか。
そこでいないと言われたら、な。
せっかくやり直せると思ったのに
あなたの中に俺はまだいると思ったのに
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。