第45話

京本大我✕少年たち
2,117
2020/04/15 05:04

京本side











話を聞いて数日たち

脱走計画が作られた


青帽のタスクと赤帽のリーダーのために。





人数をできる限り集めて

作戦をねり

実行する時が来た。











『………っ、こっちはダメだ!応援がきてる!』










(あっちいこう)








情報屋の後ろに君はいた。


手伝ってとお願いした時、君は私でも力になれるならって言ってくれた。










『…………タスクは絶対にここ出るんだ!僕が囮になる!』







その時、君は口を開いた













「…………タイガもいきなよ、友達と仲直りして!」






『えっ…』








「いいから、早く!!」










『………………ありがとう、』










手に巻き付けた白いタオル。

高いとこ怖いだろうに上がっていく君。











僕はタスクと塀を登って降りた瞬間

塀の向こうから情報屋の叫び声が聞こえた。









(…………あなたっ!)










『…………』











タスク『何してんだ行くぞ!』










『…………うん、』














あれから数年かたって

院がホテルになった

そこで皆と再会して

でも君はいなかった












(………ちょっといいか)










『うん』










情報屋…………ジュリから呼び出されて
人気がない場所へ。










(…………お前が塀出た時、……あなたが落ちた)










『あなた…?』










(ブスだよ。すぐ病院運ばれたけどダメだった)











『…………っ、そんな…』










(……………最後言ってたんだ。タイガに会えてよかったって短い間だったけどタイガならなにか分かり合えた気がしたって)










『……………っ、』











僕を庇ったあの日、君はしんだんだね。

君はブスなんかじゃない
心も見た目も美しい人だった。

たまに見せてくれた笑顔も可愛いかった。



僕はちゃんと仲直りしたからね。











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