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第7話

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2019/05/04 08:44
























🦁 《   ...電話来てるよ  》



『 あっ、うん 』




着信画面はやはりぐくだった。


画面を右にスワイプして電話に出る。



『 もしもs... 』



🐰 《 ねえ、また遅く帰るつもり? 》



『 ぐく...? 』



🐰 《 なに?帰りたくないの? 》



『 そういうわけじゃ... 』



🐰 《 そ、帰りたくないなら帰らなければいい。じゃ。 》



『 ぐく...! 』



私の声は届くことも無く電話を切られた。



🦁 《 ...ぐく? 》



『 うん 』



🦁 《 なんて言ってた 》



『 帰りたくないなら帰らなければいいって 』



🦁 《 ......どうする?帰る? 》



『 うん、今日は帰るね、ごめん 』



🦁 《 ん、無理すんなよ 》







てひょんの家から出て、家まで走って帰った。



『 っはぁ、はぁっ... 』



もちろん息切れはした。それより帰ったらまた怒られるんじゃないかって。しかもあの口調で。




『 ......ただいま 』



🐰 《 おそ。 》



『 ごめん、 』



『 っ、... 』




私は泣くことしか出来なかった。




🐰 《 なんで泣いてんの!? 》



予想外の言葉を言われたため、涙が引く。





『 だ、だって、ぐくが冷たいからッ... 』



🐰 《 え。 》







ぐくには私に冷たく接していたという自覚は無かったようだ。






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