グクSide
なんでだろう。一番に駆け寄って来たのは、俺じゃなかった。
ヒョンだった。
あの、あなたを刺したarmyは逮捕されたが、あなた。本当にごめん。許して。あなたが辛かったこと、わからなかった。
今からでも、俺を許してくれる?会いたいって言ったら、会ってくれる?
俺は、あなたを盾にして、自分を守ってただけだったんだ。
あんなこと言わなければ、今頃あなたと俺は、仲良くしてたのかな。いや、だめだ。俺は、あなたと仲良くする権利なんてない。今更後悔して、俺は最低最悪な男だ。あなたのひとりの彼氏である前に、俺は、男だ。なのに、かっこよくない。
まただ。いつも、自分のことしか考えてない。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!