〈楓side〉
今オレはささきサンと鬼ごっこをしている
ささきサンってゆうのは、オレの隣の席のやつ
最初は地味で暗くて静かなやつだな~って思ってたんだけど、
なんか反応とかが、いちいちおもしろくて、飽きない
まあ一言で言えば、変なやつ
ドドドドドドド…
いや、ちょっとまてって!
さっきまで1階にいたあいつがなんでもう4階にいるんだ!?
はやすぎだろ!?!?
オレが言い終わる前にあいつはオレの肩をタッチした
〈わこside〉
忘れてた、今沢野といることを
今男の人といることを
もう同じ思いはしたくない
でも彼の口から出た言葉は予想外のものだった
そういって彼は私の髪をぐしゃぐしゃってした
あと…
そういってニカッと笑った
彼が見えなくなったあと、私は膝から崩れるようにその場に座った
そして私はさとった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。