再び馬車へ乗り
あらかじめ酔い止めの薬を飲むと
眠気に襲われてあなたは眠る
気がつくと兄はあなたの手を握っていた
兄の声であなたは目を覚ました
馬車から降りると
屋根付きの門には護衛の人が
両脇に立っている
ここがお家...?
湛氏家は広く立派だけど
同じくらい門構えが立派な家だった
兄に手を引かれ中へ入ると
侍女、近侍たちが皆お辞儀をして出迎えていた
あなたの部屋だと案内された
そう言うと兄は自室へ行ってしまった
やはり兄と2人きりだと緊張してしまう
聞きたことがたくさんある
明日になったらいろいろ聞いてみよう...
あなたは寝台へ横たわるとすぐ眠りについた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!