コンビニの自動ドアから懐かしい声がする。
高校の同級生、凌。
同時に
私の初恋相手。
ていうか今もまだ好きだったりする。
昔は意味の分からなかったリアコ。
今じゃ私は凌にリアコしてる。
稲荷兄弟の兄、凌に。
普段はbarの店長をしている私は、舌ピにへそピ、耳のピアスもたくさん開いている。
露出の高い服に黒いカーディガンを羽織っただけだから、結構寒い。
無意識にLINEの交換をして、家に向かう。
…誰もいない玄関に向かって
…みじめだなぁ、ww
言っちゃえば、学生時代めっちゃモテた。2日に1回は告白受けた。
了承したことはない。
結構眠くて、買ったもの置いてベッドにダイブする。
………今めっちゃ恥ずかしいこと口走った気がする。
今日は早めに寝ようかな、、、
スマホを置いて眠ろうとし、気づく。
自分の店のURLを見つけコピペし、それを凌のLINEトークに貼り、送信ボタンを押す手前まで来る。
妙な緊張感がする。そりゃあ好きな人にLINEなんて、自分からすることがないから。
とりあえず送信ボタンをおして、スマホを置く。
今日はもう寝よう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。