次の朝8時に出勤し、今日も小児科でお世話になる。
今日の指導係は二階堂さんだ。
大きな欠伸をしながらナースステーションに来た二階堂さん(笑)
プライベートではふざけガチな二階堂さんもナースの服を着ればナース感が増す。
二階堂さんに言われるままに小児科病棟へ移動し、入院している子供たちの部屋を回って行った。
人懐っこい子も入れば人見知りの子も居たりする。
もちろん元気な子もいるわけで、元気な子供たちに洗礼を受ける事になる。
例えば207号室の鈴木太陽くん、5歳。
太陽くんは肺炎で入院中だが病状は落ち着き今週末にも退院予定の子だ。
この子がまたいたずらっ子でいつも看護師の二階堂さんや、玉森さんが手をやいているらしい。
私も今まさにイタズラをされている。
そのイタズラと言うと………
二階堂さんは太陽くんに注意をしている。
すると太陽くんは二階堂さんに
私が首を傾げると太陽くんは続けてこう言った。
そう言うが顔を真っ赤にして照れている(笑)
照れてしまった太陽くんは恥ずかしさのあまりまた二階堂さんに悪態をついて布団に潜ってしまった。
検温も終わり次の部屋に行かないと行けないので太陽くんにそう言い残すと二階堂さんは部屋から先に出て行った。
二階堂さんが部屋を出たら布団からひょっこり顔を出す太陽くん。
子供ってなんて素直なんだろう…
太陽くんのイタズラは大好きの裏返しなんだなって改めてわかった。
きっと二階堂さんも玉森さんもちゃんとわかってる。だからこそ頭ごなしに怒ったりしないんだろうなと思った。
太陽くんにとりあえずバイバイをして急いで部屋を飛び出ると二階堂さんが部屋の扉に聞き耳をたてていた。
口元に指をたてて静かにしろという素振りを見せる二階堂さん。
自然と小声で、
そう言いながら嬉しそうな顔をした二階堂さん。
二階堂さん、今のあなたの顔も太陽くん並に可愛いですよ?(笑)
そして他の部屋も二階堂さんと一緒に検温にまわり、途中で宮田先生も合流して3人で各病室へ行き入院している子供達と少し交流をした。
案外時間がかかるもので気がつくともうお昼過ぎになっていた。
そんな会話をしながら食堂へ行くと私達の前に藤ヶ谷先生と横尾先生が並んでいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。