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2022/01/08

第51話

清「…乗るなって」

匡「こっちの相性試してみてからでいいんじゃない?」

清「あかん、無理」

目を見てはっきりと言うと諦めて膝から降りる

匡「頑なだなー…つまんない」

いじけたようにベッド下に座り込む


清「この前言った通りやから」

匡「そんなずるい事言ってると刺しちゃうよ?」

…刺されても文句言えんけど





清「ただいまー」

リビングから賑やかな声が聞こえたから寄ってみる

さっちゃん、みなと、こたが前に動画で使ったナンジャモンジャゲームをして盛り上がってた

清「また変な名前つけて笑」

さっちゃんだろうな、こんな下ネタ

部屋に響く下ネタワードに笑いながらソファーに座って見守る


さ・小・三「きよちゃん!」

争うように俺の名前を叫ぶ3人

清「ちょ、何でこれが俺なん!」

三「きよちゃんやん!」

清「どこがや!お前が名前付けたな!」

後ろからみなとの両肩を掴んで揺らす

三「ちゃうよ、俺やないって!」


小「あ、僕でーす…」

こたが振り返って静かに手を挙げる

清「お前かっ!」

今度はこたの肩を揺らす

こたも楽しそうに笑ってる

…うん、大丈夫、この調子や

自分で自分を励ます



暫く一緒に遊んでからさっちゃんとこたは自宅に帰るため家を出た

部屋に戻って、何となくこたのベッドを下から覗く

ここで、市川くんと…


考えても仕方がないのに、定期的に頭に浮かんでしまう

その後の市川くんの態度は普通だったし、ちゃんと切り替え出来ていた

…ざまぁ見ろ、と思ってんやろな


市川くんがいつからこたを好きか知らないけど、何度かこたの事できよはるは関心がないんだね、的な事を言われた覚えがある

市川くんはずっとこたを見てたんかな…


あ、ヤバい、これ以上考えたらあかん…

2人がしたことを思い出すと狂いそうな程に苦しくなるから、防御反応が出てくる

軽く頭を振って忘れる事にした





こたは相変わらず授業を受けながら早退して東京に来ていた

市川くんもよくこたの体を気遣っていたけど、数日後、部屋に2人が入ってきたと思ったら

慶「こたろう、登れる?」

小「ん…無理かも」

清「何?体調悪いん?」

慶「熱がある…きよはるのベッド借りていい?それか俺のベッドで寝てもいいし」

小「…きよちゃん借りていい?」

清「ええよ、俺が上で寝るから」


市川くんはこたを寝せると熱さまシート部屋にあるから、と言って出ていった

清「こた、大丈夫?体温計出すから」

帰路が辛かったのか横になるとすぐに目を閉じてしまったこたに話しかける

小「寝れば…大丈夫…」


熱は38度だった

市川くんが部屋に入ってきたので報告する

清「この家薬ある?」

慶「前にさつきが熱出した時に買ったけど…どこかな」

名古屋にいるさっちゃんにLINEをすると部屋にあると言うので、言われた場所を探して持ってくる

慶「水持ってくる」

市川くんが薬を見てすぐに立ち上がる

…水も用意しとくんだった

薬だけ持ってきて何やってんだろ、と不甲斐ない自分を責める


清「あ、市川くんと今日部屋変わろうか?」

きっとあんなに心配してるから、市川くんもずっと一緒に居たいだろう

俺も心配してるけど、でも…


小「余計なことしないで…」

熱で苦しいのか目を閉じたままこたの顔が歪む

余計なことって…そう思ったけど、今は何も言わない方がいいと思って黙った 

清「おばさんに連絡しとく」

もう静岡には帰れないだろうし、学校も休むことになる


こたは薬を飲むとそのまま眠った

市川くんは名残惜しそうに部屋を出て行った


暫くするとノックの後、りょうがが入ってくる

涼「熱出たんだって?どう?」

清「薬飲んで寝たとこ」

涼「これ、ポカリスエット」

清「ありがとう」

みなともその後、様子を見に来て

三「俺のアイス食べていいからね」

そう俺に伝言して部屋を出た




夜遅くなってからまだご飯を食べてなかった事に気づく

こたも起きたら何か食べるかな…

キッチンを漁ると冷凍うどんがあった

…スマホで調べるか


素うどんじゃ可哀想だと思って冷蔵庫を見ながら初めてかき玉うどんなる物を作った

誰のか分からない冷凍ほうれん草も入れた

柔らかく茹でたうどんなら食べれるだろう


小「きよちゃん…」

清「びっくりした、起きたん?」

誰かが入ってきたのは音で分かったけど、こただと思わなかった

ゆっくり歩いてきて

小「置いてあったポカリスエット飲んだけど大丈夫?」

眠いのか体調が万全じゃないからか、滑舌が悪い

清「りょうががこたにくれたから大丈夫」

小「何してるの?」

清「…うどん、こたが食べるかと思って」

小「食べる」

清「部屋で待っとき、すぐ持ってく」


コンロの方へ移動すると、床に紙が落ちている事に気づく

拾うと

あー…これね

『こたろうのお粥』

そう書かれたメモで、コンロにあった鍋が市川くんが作ったお粥だと知る

…何でメモ落ちてんの、気づかんかったやん


無駄な事したな、と思いながら

コンロに火をつけてお粥を温めた