第6話

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2021/08/05 15:00
真夏の夜、真一郎のお店で真一郎とテレビを見ているときだった

すこし、お店の方から音がした
あなた
真一郎
なんか店の方から音がしてる
佐野真一郎
マジか
…ちょっと行ってくる
あなた
…心配だから私も行く
佐野真一郎
ん…





『切れた!!』





やっぱり、誰かいる

少し怖くなり、真一郎のシャツを掴みながら後ろを歩いた











佐野真一郎
オイ!!
佐野真一郎
なんだ…?
ドロボーか?
万次郎の誕生日にあげるつもりだったバイクに跨っている人が居た


子供、かな?
佐野真一郎
誰の店に入ってんだ!?
コラ










.







あなた
(あ、真一郎ビビってる)
佐野真一郎
逃がさねぇぞコラ!!
泥棒に近づくと、見た事ある顔だった







佐野真一郎
ん?オマエ…
あなた
け、圭介?
場地圭介
し……真一郎君…?
あなたちゃん…?










.




場地圭介
なんで…
なんで…ここに?
佐野真一郎
あン?
ここオレの店だもん



すると、後ろから足音が聞こえ、振り向いた













場地圭介
やめろ一虎あぁ!!!
私は思わず、真一郎の背中を、私が後ろに飛んで押した
















ザシュ









あなた
ぁぎゃ…!!
左目を抑えながら膝から崩れた私を庇うに、真一郎が覆いかぶさった
















ゴキッ








背中にかかる重みが、重くなった



場地圭介
何やってんだよ一虎!!
羽宮一虎
しょうがねぇだろ
見られたんだからよぉ
場地圭介
違ぇよ!!
そういう事じゃねぇんだよ!!

























.








場地圭介
2人はマイキーの兄姉きょうだいなんだよ!!!











微かに、耳元で息音が聞こえた
あなた
……圭介…
場地圭介
!あなたちゃん!!
あなた
はやく…救急車……

私がそう言うと、パトカーの音が聞こえた













🐺🌙🐺










私は、左目を失明


左眉尻の上から唇の上までの傷跡





真一郎は、下半身麻痺


一生、車椅子生活




それだけで済んだのが奇跡だったらしい















だから私は、真一郎に与えられた分のお返しを始めた


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