ほんと、何でお前が…
は?
分かるなら何で態々聞くんだよ。
あー、ほんとマジこいつウゼェ。
なら、嫌われれば良い。
頼むから俺の前から消えてくれ。
俺の癒しが、あなたが、目の前で男と隣に居てほしくない。
俺が憐れに自分でも思うから。
ほんとにお願いだ。
「何でお前なんだよ。」
ただ単にその言葉しか出てこない。
「好き。」
その言葉を出しても意味が無いことは知ってる。
それでも、俺は最初にあなたの事が好きだったんだ。
は?
何いってんの?こいつ。
「だからなんだ?」
笑わせんな。
俺にとってあなたは掛け替えの無い大切な人なんだ。
ふざけんなよ。
それから既読が付かなくなった。
怖じけずいて逃げたか、或いは…いや、そんなことは無いな。
…一応、候補として入れておこうか。
僕の「独占欲」が、彼を殺してしまった。
ははっ、それもいいな。
そう、全部、全部、あなたが悪いんだ。
あなたが綴を選ぶから。
最初から俺にしとけば良かったのに。
馬鹿だなぁ、あなたは。
そう言った俺の頬には生温い何かが、通っていた。
あなたside
その時、見た顔はとても懐かしい人の顔だった。
優しくて、おっとりしてるあの人の。
そう言うと琉華はぎゅ~っと抱き付いてきた。
琉華は私の幼馴染みだ。
だからかな?過剰なスキンシップが多いと思うんだよね。
さっきのぎゅ~とか、ほっぺにキスしてくることもあるしね。
私がそう言うと琉華は優しい顔から笑顔が無くなった。
そして、琉華はこう言った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回 どうして気付いてくれないの…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。