ーーーー違う。
ーーーーーーーー違うんだ。
違う…!!
神ノ坂先生のせいじゃない……。
先生に不満があるんじゃない…。
弟たちが嫌いなんじゃない。
孤児院も、先生も、みんなも。
全部、全部大好きだ。
どれもこれも、俺自身とクラスメイトの問題なんだ。
ーーーーほっといてくれよ…。
ごめん……!!
いつも、いつも抜け出して…心配かけて…
みんなとかまってやれなくて…
ほんっとにごめんなさい…!
でも…やっぱり無理だよ……。
だって、あんなことしたら俺、どうすればいいんだよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺はこの瞬間、「こいつになに話してもダメだ」と気づいた。
だから、さっさとはなれようとした。
こういうやつとは、関わらない方がいい
ーーダメだ。
これ以上話を聞けば、俺が壊れる。
爆発しちまう。
その瞬間、俺の頭はイカれた。
その時、俺は我に返った
ーーやってしまったと。
暴力だけは…人の不幸になるものはしないと決めていたのに。
神ノ坂先生に、そう誓ったのに。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。