第58話

はにー・しょこら
143
2019/03/03 09:25
ふにふに…


唇やほっぺをふにふにされ、目が覚めた。

目を開けると、
サグワが俺のほっぺで遊んでいる。

まったく…笑


俺は仕返しをするべく、
身体を近づけ耳たぶを甘噛みした。
ワタナベマホト
ワタナベマホト
おはよ~
サグワ
サグワ
え、起きてたの?
俺が寝ていると思ったのか、
びっくりしているサグワ。

スルーして耳たぶを甘噛みし続けていると、
ぎゅっと抱きしめられた。


ふわりと香る、サグワの香水。
特別落ち着くような種類のものでもない。
サグワのせいで好きになったこの香りは、
嗅ぐとどうしても
魔法にかかった様に眠たくなってしまう。

今だって、眠気に襲われてる。

でもこのまま寝るのは嫌だから、
仕返しの意味も込め
ぎゅっと抱きしめ返した。


サグワ
サグワ
ねぇ
ワタナベマホト
ワタナベマホト
なーに?
聞き返しても
サグワ
サグワ
なんでもない笑


クスリと笑って返される。






そのまま2人で、
クスクスと笑いあった。




とある日の、何でもない朝。

幸せを噛み締め、もう一度眠ろう?

目覚めた時、君が隣に居る幸せを

もう一度味わいたいから。

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