第56話

あわよくば、このまま。
136
2019/02/26 09:22
暇だ…
とてつもなく。

何故かと言うと!
折角マホトの家に来たのに、
構ってくれない!!

さっきから、
無駄に分厚くて難しそうな本の相手をしてる。


あまりに寂しくて、声をかけた。
サグワ
サグワ
ねえ?
サグワ
サグワ
ねぇってばー!
ワタナベマホト
ワタナベマホト
んー?
ワタナベマホト
ワタナベマホト
何ー?
まったく…
何ー?じゃないでしょーが😑↯↯

サグワ
サグワ
退屈すぎてしぬ…
あまりに退屈で、独り言を呟く。
すると、無反応だったマホトが
ワタナベマホト
ワタナベマホト
じゃあさ、俺とどっか行こ?
そこのバス停で待ち合わせしてさ。


え?
ワタナベマホト
ワタナベマホト
誰もいない、静かなとこがいいなー



なんて言った。


仕方ない。
許してあげるとしますか。








行ったら帰ってこれない気がする。
でも、それでも。

マホトと一緒なら、怖くない。














とある晴れた日。
2人の男性の水死体が発見された。
崖から意図的に落下したとみられる''それ''は、
奇妙な事に、抱き合ったまま離れなかったそうだ。

プリ小説オーディオドラマ