なんだ_
どうして僕はこんなに怯えていたんだろう
クラスメイトの声は
何も聞こえないのに__。
心操「大丈夫か?あなた」
あなた「あぁ…心操くん。来てくれたんだね」
心操「嗚呼、少し心配になって。」
あなた「そう…大丈夫だよ、…大丈夫」
心操「…」
あなた「あ、心操くんに相談したいことがあるんだ、放課後聞いて貰ってもいいかな。」
心操「嗚呼、別にいいよ。」
あなた「ありがとう……!」
……
あなた「それで、相談なんだけど…」
心操「どうしたんだ?」
あなた「えっと…」
……
心操「"クラスメイトの声が聞こえなくなった"?」
あなた「うん。」
心操「…なぁ、前から思ってたんだが
あなたの"個性"ってなんだ…?」
あなた「えっ…?と…"人形を出せる"のと…
後は"操れる"よ」
心操「"操れる"…?何でもか?」
あなた「うん、基本は何でも。
だから僕の個性は"操り人形"だよ。」
心操「…操られた人はどうなるんだ?」
あなた「…自分では操られてるって"気づけない"。
…あと、操られた人は喋ってるつもりでも周りには
一切その言葉は"聞こえない"し"伝わらない"。」
心操「それだろ。」
あなた「ソウデスネ…((」
心操「なんで個性のこと忘れるんだよ」
あなた「小さい頃に使いこなせるようになってから
一度も使ってなかったから…」
心操「…まぁいいけど、また、使ってみないか?」
あなた「んぇ、なんで…
ヒーローになる訳でもないのに…」
心操「いいだろ
使いこなせなくなってるかもしれないし。」
あなた「まぁいいけど…」
next_❤︎.6
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!