前の話
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ノリ、悪いかなあ……
あんまり興味ないなあ……
私には、好きな人がいない。
できたことがない。
可愛くて、キラキラしたものより、シンプルなものが好き。
「男の子みたい。」
なんて何度言われたことか。
気づけば私の周りの女の子は少なくなっていた。
だから、私は変わった。
できるだけ、女の子らしく。
おしとやかに。
本当の自分を必死に隠した。
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高校2年の春。
みさきはかつて「男の子みたい」と言われていた頃の虹香を知らないのである。
虹香はその言葉にドキリとした。
虹香が言葉に詰まっっていると、みさきがまた話しかけてきた。
2話へ続く
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。