第18話

エピローグ
188
2021/01/16 19:42

週明けに学校へ行くと、高瀬先生を惜しむ声が聞こえてくる。


でも、私は高瀬先生を信じてるから。

卒業した時に迎えに来てくれることを。


「栞里……私が卒業まで栞里を離さないからね〜!」

梨乃が抱きついてくる。


「私も梨乃から離れないも〜ん。」

私たちは微笑み合った。


皆には秘密のクリスマスを過ごして、私の ゛秘密 ゛の失恋は幕を閉じた。


でも、二年後には明るい未来が待ってること


秘密じゃなくて、堂々と「好き」だと伝えられる日が来ること


それらを信じて。


これにて、私の ゛秘密 ゛の恋物語も終了。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

桜が舞い散る……前の三月上旬。


私は胸元に赤い造花がつけられた制服をハンガーにかけ、ある場所へ向かう。

そう、クリスマスのあの場所へ。


「高瀬先生!」

私がそこに着くと、もう高瀬先生はいた。

「待ってました、二年間。」

「うん。よろしくね。」


私はネクタイを引っ張り、自分の方へ引き寄せ、顔を近づけた。

もうこの気持ちも何も隠す必要はない。


あの時は秘密の恋の終わりを誓ったけど、今日は違う。


私を優しさで包み込んでくれて、約束もしっかり守ってくれる。

そんな貴方が大好きでした

そして、この先もずっと大好きです…と

聖なる夜にそう誓って。





❦ℯꫛᎴ❧

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