第3話

頼れるお兄ちゃん alan.s
462
2019/08/19 11:40
友達
また明日ね〜
あなた
ばいばーい
最近ずっとコツコツという音が聞こえる

部活が終わって早歩きで家に帰る
ちょっと暗くなってきて恐怖心が煽られる
怖い、誰か助けてよ、、


そう思っても周りには誰もいない



ガチャン



やっと家に着いて一安心っていうわけでもなくて、、



ゴトン



うちは玄関のドアにもポストみたいなのがあって、そこに毎回自分の後ろ姿の写真を入れられる
どうしよう、、
写真を見るとさっきまで歩いてた私の写真


お兄ちゃんに相談した方がいいのかな、、


でもお兄ちゃんは最近ツアーのリハで忙しくってなかなか会えてないし、迷惑もかけたくない
ピコンッ
ちょうどいいタイミングで鳴ったスマホ
見るとお兄ちゃんからのLINEだった
※一人暮らし設定
亜嵐
今日仕事早く終わったから家行ってもいい?
あなた
いいよ
そう返事して、写真をバックの中に入れて急いで夕ご飯を作った
ピンポーン
ちょうど作り終えた頃にお兄ちゃんが来た
亜嵐
お邪魔しまーす

髪が整ってるから撮影だったのかな
出来たての夕ご飯を発見したお兄ちゃんは
亜嵐
うっまそ〜

そう言って、ご飯を食べ始めた
亜嵐
ごちそうさまでした〜
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食べ終わったお兄ちゃんは、ソファでスマホをいじり始めた
なんのために来たんだろ
そんな疑問を持ちながら私もご飯を食べた
ご飯を食べ終わってお風呂に入ろうとすると
亜嵐
あなた、学校楽しい?

突然そんなことを聞いてきたお兄ちゃん
あなた
どしたの突然笑
亜嵐
なんか暗いよ
あなた
そう?部活で疲れたの〜
亜嵐
ふーん
あなた
お風呂入ってくるね
亜嵐
うん

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あーさっぱりした
扇風機の前で髪を拭く
亜嵐
なんだよこれ

そう言われてお兄ちゃん方を見ると
あなた
なんで、、

さっきバックに入れたはずの写真を持っていた
ちゃんと机に入れとけば良かった、、
亜嵐
机にもいっぱい入ってたんだけど

なんでもお見通しじゃん
亜嵐
あなた、、ストーカー?

お兄ちゃんの問いかけに小さく頷くと
頭にぽんと手を置かれて
亜嵐
ごめんなあなた、怖かったな

ってお兄ちゃんは言った
すごい優しい顔をしたお兄ちゃんを見て、涙がこぼれそうになった
そんな私を、お兄ちゃんは優しく抱きしめてくれた
あなた
お兄ちゃんっ、、泣

お兄ちゃんは私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でてくれた
亜嵐
ストーカーいなくなるまで俺んち居る?
あなた
うん、そうしたい

お兄ちゃんの提案で、一週間くらいお兄ちゃんの家に泊まった
学校帰りはお兄ちゃんの先輩とか後輩の人が送り迎えをしてくれた
お兄ちゃんがお願いしてまわったらしい
何日かして、お兄ちゃんにストーカーが逮捕されたことを聞いた
お兄ちゃんの家に泊まった最後の日
一緒にベッドで寝てると、隣から
亜嵐
あなたのことは俺が守るから

そう聞こえたのは私だけの秘密。

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