第9話

過去~紗雪side~
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2019/03/24 07:40
朝学校に来たら、女子が花道みたいなの作ってたの。
何事かと思って見たら、やっぱり遥輝がいたよ。
遥輝は、私の好きな人。
私より可愛い子も夢中になってるから、私なんて相手にされてないんだろうな…
遥輝(ハルキ)
遥輝(ハルキ)
…紗雪!おはよ!
ヤバヤバヤバ!
聞いた!?
も~、私の心はピンク色!
遥輝におはよって言われた!
紗雪(サユキ)
紗雪(サユキ)
おはよ~、今日もモテてますなぁ
なんておどけて返す。
私たちの方に視線が向く。
怖いなぁ、怖いなぁと思いながら遥輝と一緒に下駄箱へ向かう。
至福の時間。
この時間が永遠に続けば良いのに…
と思いながら遥輝の方を見ると、凄い顔してた。
紗雪(サユキ)
紗雪(サユキ)
どした?なんか変だよー?
遥輝(ハルキ)
遥輝(ハルキ)
何でもないよ。気にしないで。
絶対大丈夫じゃない。
今まで見たこと無い顔してるもん。
紗雪(サユキ)
紗雪(サユキ)
…あれ?上履きに何か入ってる~
そう言った瞬間、遥輝の顔がパッと輝いた。
紗雪(サユキ)
紗雪(サユキ)
ね、遥輝!見てよ、放課後屋上に来てくださいって!
告白だよねー、こういうシチュエーションって!
遥輝(ハルキ)
遥輝(ハルキ)
ああ、そうだね。
よかったね。
紗雪(サユキ)
紗雪(サユキ)
あはー!楽しみだなー!
遥輝が入れたんだろうな~、と思いながら言うと、遥輝は嬉しそうに笑った。
心から嬉しいと思っているような笑い方だった。

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