第15話

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2020/10/29 20:18



あなたside







紫耀が迎えに来てくれるって連絡がきて、ちゃんと話さなきゃって思ってたのに車内の気まずい空気に負けて何も言えない…






どうしよう、運転してくれてる紫耀の横顔を見ていたら伸ばされた左手。





触れていいのかな、






そっと右手を伸ばして繋いでみれば握り返してくれた






そのままスーパーへ寄っていつもみたいな会話は少ないけど"普通"に2人で外で手を繋いでるっていう時間が嬉しい







必要な物を買って帰路についた





玄関の扉を開ければ、ほんのり入浴剤の匂いがする

















(あなた)
(あなた)
お風呂……
平野紫耀
平野紫耀
あ…うん、沸かしておいた
(あなた)
(あなた)
そっか…忙しいのにありがとうね、
平野紫耀
平野紫耀
うん……




話さなきゃいけないのにきっかけが見つからない…





(あなた)
(あなた)
…先、お風呂入ってきなよ?
平野紫耀
平野紫耀
いや…
(あなた)
(あなた)
お風呂冷めちゃうよ?
平野紫耀
平野紫耀
……うん、





何か言いたげな紫耀は結局、言われた通りに浴室へと向かっていった







とりあえず、買ってきたものを整理してれば今朝、洗濯物を回した時にもうすぐ無くなると思って買った洗濯用洗剤が出てきたから脱衣所に入った







ちゃぷん、と扉越しに紫耀がお風呂に浸かっている音が聞こえる






洗剤をしまいながら、ふとめについたゴミ箱には見覚えのある入浴剤の袋があった







ゴミ箱から拾い上げれば、いつだったか紫耀が疲れているわたしに買ってきてくれた入浴剤だった






それが分かると、ちゃんと話さなきゃ、きっかけとか待ってたらすれ違う。





そう思って着ていた服脱いで扉を開けた









平野紫耀
平野紫耀
うわっ?!!!




何も言わずに勢いよく扉を開けたせいで、浴槽に入っていた紫耀は浴槽内で体を滑らせていた






(あなた)
(あなた)
あ、….ご、ごめん…
平野紫耀
平野紫耀
げほっ、げほっ、…だ、大丈夫だけど…
(あなた)
(あなた)
い、一緒に入ってもいい、ですか?…
平野紫耀
平野紫耀
…ふはっ(笑)、なんで敬語なん(笑)?それにもう入ってきてるじゃん(笑)
(あなた)
(あなた)
そ、そうだよね…ごめんね…
平野紫耀
平野紫耀
ほら、風邪ひくからはやく身体洗って一緒に入ろ?
(あなた)
(あなた)
いいの…?
平野紫耀
平野紫耀
いいもなにも、ほんとは今日一緒に入りたいって思ってたんだよね
(あなた)
(あなた)
…そっか…
平野紫耀
平野紫耀
ほら、風邪ひいちゃうからはやく!俺、洗っていい?
(あなた)
(あなた)
だ、だめ!絶対紫耀くん変なことするもん!
平野紫耀
平野紫耀
バレたか〜(笑)てか、なんで紫耀くん呼びなの(笑)?
(あなた)
(あなた)
…うるさいばか!




恥ずかしさと緊張を誤魔化す為にシャワーを思いっきり紫耀の顔目掛けてかけてやった







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