第108話

百七話 守る
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2021/03/19 01:20
シャークん
シャークん
ここを曲がれば…!
シャside
全速力で走り続ける。
胸が苦しく、口の中は血の味がする。
気を抜けば力が全て抜けそうだ。
止まってしまいたい、倒れ込みたい。
その考えを払い除け、走り続ける。
ぶるーくに何かあるよりは全然マシだ!
シャークん
シャークん
やめろ!!
公園でぶるーくは倒れ込んでいた。
肩で息をする彼は苦しそうにしている。
喘息持ちなのを忘れていた。
ぶるーくは喘息になるラインをわかっていてここ数年は大丈夫だったから。
まずいかもしれない…。
シャークん
シャークん
救急車も呼んでくれ
きんとき
きんとき
わかった…!
そう小さく呟いて父親と対峙する。
警察が来るまで時間稼ぎをしないと。
こいつが先に手を出しただろうが!!
シャークん
シャークん
弟を守るためにな?
シャークん
シャークん
お前の方が先に手を出してるし
あぁ!?
きりやん
きりやん
しゃけ兄!
きりやんも肩で息をしながら追いつく。
ぶるーくが身体を張って俺達を守ったのだ。
俺達も殴られてはならない。
次は俺達が守る番だ。
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
作者
作者
ではまた(・ω・)ノシ

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