シャside
スマ兄の思わぬ告白に笑ってしまった。
俺達はすごく愛されていたんだな。
それを改めて感じて、恥ずかしいが嬉しくなる。
スマ兄はやれやれという顔をしているが楽しそうだ。
俺は観戦することにする。
意気込んでいたはいいものの、皆唸っていた。
スマ兄を甘えさす方法を思いつかないのだろう。
スマ兄が椅子に座る。
するときんときは、スマ兄の頭を撫で始めた。
スマ兄はキョトンとしていた。
きんときは焦って謝っている。
上の皆がすることを真似したのだろう。
スマ兄はフッと笑って、
と言った。
きんときは笑顔になってうんと返事する。
それを、目を細めて眺めるスマ兄を見て、
と呟いた。
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。