第11話

さやか先輩2





今日、噂で聞いたことが信じられなかった。






北人が1年生のモデルになった








北人は前に進んでるんだ。
私は…なにをやってるんだろう。
いつまでも機嫌を悪くしたみたいに北人を無視してて。





怖いんだよね。
また北人に向き合ったら好きになっちゃう。
北人に向き合ったらまた写真が撮りたくなっちゃう。






実際写真が撮りたくて、北人と話したくてしょうがない。
でも私が撮る写真は両親の名前に泥を塗るだけだから。それはできない…









私もいつか素直になれるかな。




















○○
あの、さやか先輩いますか?
さやか
私ですけど…
○○
え?あ!すいません。突然…
○○
私、早川あなたといいます。
○○
写真部に新しく入部しました
さやか
もしかして…北人をモデルにした、
○○
そうです!









え、
なんでこんな時に来るの?
私になんの用があるって言うの。
もう、私は写真は撮らない。





























○○
写真部に戻ってきてくれませんか?
さやか
え?
○○
もう一度一緒に写真、撮りませんか?
さやか
ちょっと来て…













人気のない体育館裏に来た。
他の人に聞かれたくなかったから。
なんだかこの子は他の子と違って、私を本気で変えようとしてるみたいだったから。
怖かった。
人の前で自分を壊されそうで











さやか
ごめんね、他の人に聞かれたくなくて…
○○
いえ、大丈夫です
○○
すみません。こちらこそ。押しかけちゃって
○○
その…もういt
さやか
もう写真は撮らないの。
さやか
決めたことだから
○○
なんでですか?
さやか
あなたがどこまで知ってるのか知らないけど、私の撮る写真は両親の顔に泥を塗るだけなの。それで自分が叩かれるだけならまだいい。
でも両親にまで迷惑がかかるなら私は撮らないことを選ぶ。
○○
いつまで、そうやって逃げるんですか?
さやか
え?
○○
先輩…ほんとは写真撮りたくてうずうずしてるんじゃないんですか?
○○
北人先輩と話したいんじゃないんですか?
さやか
それは、
○○
両親?たしかに先輩のお母様の写真もお父様の映画も。どれもこれも素晴らしいものです。私だって尊敬させていただいてます。
○○
でも自分がやりたい。そう思ったのなら、いいじゃないですか!やっても
○○
たとえ、それを周りが応援してくれなくても。
○○
先輩には北人先輩という見方がいる。
さやか
北人はきっと私のことなんてどうでもいいと思ってるよ
○○
それも先輩が決めつけてることですよね?
私も本当のことはわかりません。でも聞いてないのにそうだって決めるのはまだ早いと思います。
○○
それに。この写真…
さやか
っそれ…私の…最後の、
○○
この写真…素晴らしいですよ
さやか
やめて!わかんないくせに。どうせ、あの両親でこの写真?って内心思ってるんでしょ!
○○
思ってません!素敵です!わかります!
○○
だって私も北人先輩が好きだから!
さやか
…え?
○○
先輩の他の写真、見せていただきました
はっきり言います。この北人先輩の作品が先輩の作品の中でダントツでつまんないです。
だって撮り方が普通だから。
さやか
ほら
○○
でも、最高です。
写真に込められた気持ちはダントツ最高です!
さやか
さやか
でもそれは、北人のこと好きになった人にしかわからない。それじゃだめなの。
さやか
私は真剣にプロを目指してた。
ただの趣味だったらこれでよかったの。
でもこれでプロには到底行けない。
○○
さやか
その写真ちょうだい?
○○
え?
さやか
私に渡して?
○○
…どうぞ、



















○○
…!何してるんですか!?
さやか
こんなの!いらない!
さやか
北人、ばいばい…!
○○
先輩!やめて!
○○
先輩!写真に罪はないです!
さやか
っ…
○○
その写真は結果的に先輩を苦しめたかもしれない。
○○
でも、一瞬でも先輩に幸せな時間をくれたはずです。
○○
その写真を撮ろう、そう決めてシャッターを切ったのも
○○
先輩…。さやか先輩です。
さやか
…ぐすっ
さやか
なんで?そんなに私を戻そうとするの。
○○
先輩、苦しそうだったから。
○○
先輩と写真を撮りたいから。
○○
北人先輩をモデルに