第8話

北人先輩の秘密2
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2020/04/10 04:49





私はさやか。
高校3年生。
写真部の幽霊部員?wかな

北人とはいろいろあって。なにも話さなくなっちゃった






あれは私が悪かった。
プレッシャーに負けちゃったんだ

私、ずっとお父さんに憧れて私も映画監督になりたい!って思ってた。
だからあのコンテストで人物を撮るのすごく楽しみにしてたの。

お父さんも楽しみにしてた。
でもそれはただ、娘の写真を鑑賞するんじゃなくて、娘がどれだけ実力があるか。それを見るため。



私はモデルに北人を選んだ。
だって北人は気づいてないけど

私の好きな人だったから。







この想いを写真に込めよう。
そうしたらきっとなにか伝わる。
そう信じてた。







でもダメだった。
自分でも納得してる。
たしかに北人はすごく才能があるよ。


私が撮った北人は普通にバスケをしてるところ。それなりにいいと思ってたんだけどな。
一生懸命さも伝わるし。
でも、それは私が北人を好きだからわかるんだと思う。
普通の人が見たらただのかっこいい人で終わっちゃうと思う。

当然お父さんも幻滅してもう夢は諦めろって言われた。
それで北人に八つ当たりしちゃったんだよね。
それから北人は写真部やめちゃったの。
勝ったらお願い聞くってなってたけど結局その願いも叶えてあげられてない。






それに比べて北人が撮った私はまるで私じゃなかった。


いつ撮られてたのかもわかんないけど。
自分が始めて輝いて見えた。















それと同時に私の夢は消えた。




















撮影/吉野北人
「夢を追う君」

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