覚えていますか?
あなたが「クラスで二番目に好き」といってくれた日
一番ではなかったけど、とても嬉しかったんです
きっとあの時から私はあなたに恋していたのだと思います
だから中学の時あなたに恋人ができて
本当に辛かったんです
あなたに強く当たるようになったでしょ?
あなたを怒らせて、誤魔化したかったんです
私はあなたの事を思っていない、あなたなんて興味ないって
馬鹿みたいですよね…
自分でも馬鹿だったと思います
だって好きな人の気を引きたい小学生と同じ事をしてたんですもの
でも、あの時の私は伝える言葉を知らなかったんです
何も知りませんでした
この手紙を読んであなたは鼻で笑っているでしょう?
あなたはそういう人です
読んでいるかは分かりませんがまた手紙をお送りいたします
二条 一花
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!