第6話

five game
575
2018/08/05 05:46
『お姫様の中から1人が死んで、1人が生き残る』
ゆめか
ど、どうしよう……
私は頭の中がパニックになっている。
どちらかが死ぬなんてそんなの……
まな
しゅうやさん!
しゅうや
え、あーなんだ?
まなちゃん、どうしたのかな?
まさか、「わたしを生かして!」なんていうつもりじゃ!
まな
あの!わたしを殺してください!
しゅうや
は?
ゆめか
え?
ゆめか
えー!?ちょっと待って!何言ってるの!?まなちゃん!?
まな
私、学校でよくいじめられてて、友達がいなかったんです。
まな
だから、ゆめかちゃんが優しく話しかけてくれてとても嬉しかったんです。
まな
私が生き残ったとしても、ゆめかちゃんがいないなんて嫌なんです。
まな
だから、私を殺してください。
ゆめか
待って!やめて!私もまなちゃんがいないなんてやだよ!!
まな
ゆめかちゃんにはしゅうやさんがいます。きっとこの先も守ってくれますよ。
まな
私はゆめかちゃんに生きて欲しいんです。
まなちゃんがニコッと笑った。
ゆめか
やだよ!!やだ!!まなちゃん!!
私の目から涙が沢山あふれてきた。
ゆめか
しゅうや!!私の名前を!!私の名前を言って!!
しゅうや
……
ゆめか
しゅうや!!
しゅうやは黙ったまま。
まな
しゅうやさん、私の名前を言ってください。
まな
そして、ゆめかちゃんを守ってあげて下さい。それが私からのお願いです。
まな
それにしゅうやさん。
まなちゃんがしゅうやにコソコソと何かを言っていたが、聞き取れなかった。
それを聞いたしゅうやはとても驚いた顔をしていた。
まな
ふふっ、だからゆめかちゃんを最後までまもってあげてくださいね。
まな
しゅうやさん、お願いします。
しゅうや
……
しゅうや
ごめんな……
ゆめか
しゅうや!!!
ゆめか
やめて!!!
しゅうや
たなか……まな…
ゆめか
うそ……
まなちゃんはニコッと笑った。
まな
2人ともありがとう。最後まで生き残ってね。……違う形で会えてたらよかったな……大好きだよ
まなちゃんは……笑いながら泣いていた……
その瞬間、とても大きいヤリがどこからか飛んできて、まなの心臓あたりに命中して刺さった。
ゆめか
まなちゃん!!!!
こんなの……ひどすぎるよ
しゅうや
まな……
その時、部屋の扉が開いた。
???
部屋の扉が開いた人は出てきて良いですよー!
???
そして、向かいのドアに入ってきてください!!
涙が止まらない……
まなちゃんは私たちのために……
ゆめか
まなちゃん……私、絶対に最後まで生き残るね。そして、こんなデスゲームを作った人を倒してみせるから……
ゆめか
まなちゃん……私も大好きだよ
そして、私たちは開いた扉から部屋を出て行った。

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