『お姫様の中から1人が死んで、1人が生き残る』
私は頭の中がパニックになっている。
どちらかが死ぬなんてそんなの……
まなちゃん、どうしたのかな?
まさか、「わたしを生かして!」なんていうつもりじゃ!
まなちゃんがニコッと笑った。
私の目から涙が沢山あふれてきた。
しゅうやは黙ったまま。
まなちゃんがしゅうやにコソコソと何かを言っていたが、聞き取れなかった。
それを聞いたしゅうやはとても驚いた顔をしていた。
まなちゃんはニコッと笑った。
まなちゃんは……笑いながら泣いていた……
その瞬間、とても大きいヤリがどこからか飛んできて、まなの心臓あたりに命中して刺さった。
こんなの……ひどすぎるよ
その時、部屋の扉が開いた。
涙が止まらない……
まなちゃんは私たちのために……
そして、私たちは開いた扉から部屋を出て行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!