第16話

sixteen
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2018/08/15 13:21
うみか達と別れてから30分ぐらいだったかな?
僕ははるなちゃんと2人でどこか知らない場所を歩いている。
くるき
はるなちゃん、疲れてない?
はるな
あ、はい!大丈夫です!
はるなちゃんは丁寧な言葉で返してきた。
くるき
くるきでいいよ
はるな
え?
くるき
あとタメ口で
はるな
そうゆうわけにはいきませんよ〜、年上なんですし
くるき
大丈夫だよ。僕そんなに偉くないし、タメ口の方が仲良くなれそうだし!
僕はニコッと笑った。
はるな
じゃ、じゃあ、く、くるき……
はるなちゃんはおどおどしながら僕の名前を呼んだ。
そういう純粋なとこ、可愛いなぁ。
くるき
はい!
僕は元気よく返事した。
すると、はるなちゃんがニコッと笑ってくれた。
よかったぁ。
バタバタバタッ
遠くから何か音がする。
はるな
ねぇ、見てあれ!
僕は、はるなが指差した方向をみてみた。
すると、遠くに7人のおじさん達がものすごいスピードでこっちへ走ってきていた。
はるな
や、やばくない?
くるき
逃げよう!!
俺ははるなちゃんの手を取り、逃げるように走り出した。
けれど、おじさん達の足が速すぎて、すぐ追いついてしまった。
おじさん達はすごく小さくて、小人のようだった。
はるな
きゃっ!!
小人のおじさん達がはるなを引っ張っている。
くるき
や、やめろ!!
僕は怖いながらも、はるなちゃんを守ろうと蹴ったりぶったりした。
けれど、小人達の力が強すぎて、はるなちゃんが小人達に連れ去られてしまった。
くるき
う、うそ……
はるなちゃんを守れなかった。
ひかるくんと約束したのに……
僕の目からは涙がポロポロと溢れてきた。
くるき
守れなかったよぉ……
すると、涙でかすんだ目に白い何かがうつった。
それは、何回も見ているあの手紙だった。

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